畜産物利用学実習(後期 開講)
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授業の目標
畜産物の利用は、乳、肉、卵などの食品、さらに毛、皮などに加えて医療品、医薬品にまで範囲が広まっている。このことから畜産物利用学は幅広い知識が必要とされる学問である。
畜産物利用学実習では、これらの中から、現代の食生活には欠くことのできない食肉についての科学、特に「筋肉」から「食肉」への変化の過程における筋肉内でのダイナミックな動きを中心に解説する。そして食肉加工に関する基礎理論と技術を体得する。
授業の概要
講義と肉加工実習から成る。講義では、食肉生産の現状について述べた後、食肉となる筋肉についての構造、収縮機構などを解説し、食肉への変化の第一段階である硬直現象を、さらにそれが柔らかくなる硬直のメカニズムを説明する。また、食肉の品質に関連する化学成分、肉の色調や保水性、さらに食肉製品の品質を左右する結着性などについて解説する。
実習では、食肉関連法規、衛生管理、品質管理、取引規格、食肉処理および加工製造法などについて基礎を概説する。次に枝肉の解体から各種肉製品(主にハム、ソセ−ジ)になるまでの加工製造実習を行う。
講義の主な項目
・食肉産業の現状、筋肉の微細構造
・筋収縮の仕組み、死後硬直と解硬現象
・食肉の化学成分、品質とその変化、異常肉、加工特性、食肉と食肉製品の安全性
実習の主な内容
第1回 実習説明:食肉関連法規、衛生管理、品質管理、取引規格、食肉処理および加工製造法などについて
第2回 製造実習(1日、附属滝沢農場):食肉処理および塩漬
第3回 製造実習(5日間、附属滝沢農場):ハム類、ベ−コン類、ソ−セ−ジ類製造、他
プリントを配付する。
参考書:「動物資源利用学」(伊藤敞敏、渡辺乾二、伊藤 良;文永堂出版)、「食肉・肉製品の科学」(森田重廣;学窓社)など
授業の形式
講義と実習から成る。
講義については集中講義とする。肉加工実習は附属滝沢農場で行う。
成績評価の方法
小テスト、出席率、リポ−トで評価する。
履修にあたっての留意点
製造実習は、滝沢農場で行うため、宿泊をともなう。