家畜内科診断学実習   

獣医学科(4年次)   必修、1単位  佐藤れえ子、佐藤 淳 (3号館、3階)


授業の目標                 

家畜診断学実習は、動物における内科的疾病を診断するための基礎となるべき知識を身をもって体験・修得するための実習であり、動物の診察の方法ならびに臨床症状の分析と診断に必要な種種の臨床病理学的検査を実施する実習である.本実習は、基礎獣医学的知識の上に成り立つ学問であり、家畜内科学総論とともに獣医臨床教育の始めに行われる実習である.

 

授業計画

 (1)各動物の品種と個体識別の方法
 (2)個体識別の実施
 (3)稟告のとり方
 (4)現症の把握のポイント
 (5)望診@(体格と栄養状態の把握)
 (6)望診A(姿勢と行動の観察)
 (7)触診@(被毛、皮膚と皮温の検査)
 (8)触診A(可視粘膜の検査)
 (9)聴診と打診@(呼吸状態の把握と胸部打診)
(10)聴診と打診A(胸部の打診と聴診)
(11)聴診と打診B(心濁音界と心音の聴取)
(12)聴診と打診C(心濁音界
(13)聴診と打診D(腹部の聴診と打診、ping test )
(14)泌尿器の検査
(15)現症の総合的把握(症例の総合診断)

 

授業の概要 

稟告のきき方や検温、聴診、打診、触診などの動物を診察するための基本的方法を修得させるとともに血液検査や糞便検査、尿検査の実際を行う.学生は、本実習を通して実際の生きた動物に初めて本格的に接することになる.大型家畜である牛や馬は、付属農場や付属牧場、馬術部および家畜病院の入院患畜などを利用している.小動物は、実験用動物と家畜病院の入院患畜を同様に利用しているまた、診察や諸検査は家畜病院の設備を利用している

 

教科書、教材、参考書       家畜内科診断学実習書(家畜内科学講座)、獣医内科診断学(文永堂)、獣医臨床病理(学窓社)
授業の形式      家畜病院、付属農場、馬術部の牛、馬、犬、猫などを用いた実習
成績評価の方法   毎回のレポート提出と出席による評価
履修にあたっての留意点 実際に大型家畜などの動物を用いた実習なので、事故が発生しやすい.履修に当たっては作業着・長靴を着用し、身動きのとりやすい服装を心掛け、動物の保定に細心の注意を払うこと.