授業科目

対象学生 (講座及び年次)

必修・選択別、単位数

  担当教官 (所属、所在)

森林資源利用化学

(後期開講)

農林環境科学科

(森林科学講座3年次)

選択必修(2C)

2単位

太田路一・小藤田久義

(農林環境科学科)

(2号館2階)

〔授業の目標〕

 

 

 

 

森林資源である木材の、現時点での最も大規模な化学的利用形態は、紙・パルプ原料としてのものである。紙は「文化のバロメーター」ともいわれ、人類の知的生産活動には必要欠くべからざるものである。また木材は未来資源として化成品および工業原料としての高い可能性を秘めており、その主要成分を有効かつ総合的に利用するとともに、木材そのものについても化学的処理を施して木質系の新素材を開発する努力がなされている。本講義では紙・パルプ製造技術の現状および発展の方向、木質系バイオマスの成分利用技術および木材の化学的加工法に関しての様々な事例を知る。

 

〔授業の概要〕

紙パルプの製造技術;パルプの製造・漂白、廃液の回収利用、古紙の再生および各種原料パルプからの紙製品製造法

木質系バイオマス利用技術;木質成分の化学的・生物学的変換による利用法

木材の化学的加工技術;木材のもつ性質を利用しつつ、木材の3大欠点(狂う、腐る、燃える)を克服するための化学的処理による制御技術と性質

 

〔授業計画〕

第1回  バイオマス資源としての木材

第2回  紙パルプの製造:歴史、種類と用途

第3回  紙パルプの製造:機械パルプ

第4回  紙パルプの製造:クラフトパルプ(1)

第5回  紙パルプの製造:クラフトパルプ(2)

第6回 紙パルプの製造:古紙の利用

第7回 紙パルプの製造:調製・抄紙

第8回 成分利用のための前処理技術

第9回  化学的変換と利用(1)

10回 化学的変換と利用(2)

11回 生物学的変換と利用(1)

12回 生物学的変換と利用(2)

13回 木材の化学処理

14回 木材・プラスチック複合体(WPC)

15回 無機質複合化木材

 

教科書、教材

  参考書

参考書

 ”紙の文化史”(小宮英俊著、丸善)

 ”パルプおよび紙”(大江礼三郎他、共著、文永堂出版)

 ”木質バイオマスの利用技術”(志水一允他、共著、文永堂出版)など

授業の形式

講義主体で、必要に応じてプリントを配布する。随時小テストを課す。

成績評価の方法

授業中の小テストおよびレポートで評価する。

履修にあたって

出席は毎時間とる。質問は授業中、その他は教官室で随時受け付ける。

 の留意点