授業科目対象学生
(専修及び年次)
講座等
(必修・選択別,単位数)
担当教官
(所属,所在)
 木材化学

(後期開講)

応用生物学科(生物資源利用学,2年次)
木材利用科学(必修、2単位)


 太田路一

(応用生物学科,2号館2階)
授業の目標

 森林植物は森林生態系の中であらゆる動物に食物連鎖を通じて太陽エネルギーを糖類の形で受渡しており,樹木はその中でも地球最大の再生可能なバイオマス資源である。人類は樹木を木材としてその化学的性質および物理的性質を利用して有用な様々な物質に転換してきた。
 この木材を生み出している森林は、地球の陸地の26%を占める緑のマントであるが、今日、地球上の森林被覆 面積は1700年前に比べて24%も減少し、約34億ヘクタールである。この変化は1950年以降急激に加速され、今後あらゆる方策でこのスピードを減速させることが必要になっている。その1つとして、技術のあり方、木材をとり扱う技術を転換することが求められている。人間のニーズを満たす技術であっても地球に有害な技術であってはならないのです。
 本講義では、樹木の生活活動、木材の化学的性質およびその利用技術の学習・研究に必要な基礎知識および研究事例について学びます。



授業計画

第 1〜10回 基本的な基礎知識
第11〜13回 研究事例


授業の概要

講義内容は以下の通りです。
1.基本的な基礎知識  
 木材の化学組成、炭水化物化学の基礎、木材の多糖類、リグニン、抽出成分の化学
2.研究事例    
 機能性多糖類の調製、材表面成分の化学的変換、生理活性物質の単離、構造解析


教科書,教材,参考書教科書:「木材の化学」(原田隆英、他9名共著、文永堂出版)


参考書:「森はレモンの香り」(善本知孝著、文一総合出版)
    「木質生化学」(樋口隆昌著、文永堂出版)

授業の形式講義は教科書およびプリントを用い、ポイントは図、表を板書する。
適時、演習問題を課す。
成績評価の方法学期末のペーパーテストおよび授業中の演習問題の結果で評価し、出席状況を参考にする。

履修にあたっての留意点出席は毎回とる。試験では、教科書、ノートの持ち込みは不可です。予習、復習を実行してください。
有機化学・生化学関連の講義および森林植物を観察する実験実習を併せて受講することを希望します。質問、意見等は歓迎します。