授業科目対象学生
(専修及び年次)
講座等
(必修・選択別,単位数)
担当教官
(所属,所在)
木材化学加工学
(後期開講)
応用生物学科(生物資源利用学,3年次)
木材利用科学(選択、2単位)

 太田路一
(応用生物学科,2号館2階)
授業の目標

 森林は地球最大の再生可能な樹木を育み、地球環境を守る主役です。人類はこの森林を大事に育てるために、木材を高度に利用する必要があります。木材の3大欠点(狂う、腐る、燃える)の由来を解説し,これを凌ぐ保存技術を学習します。さらに、材料としての木材の長所を生かしながら新たな機能、即ち 耐候性、耐久性、寸度安定性、可塑性などを創成させる化学的処理あるいは他材料との複合化を考える内容 にしたい。これらの処理は低質材の利用に有効で、より良い化粧性、快適性が加われば木材は未来材料となります。



授業計画

第1回〜2回 
腐朽:腐朽現象、腐朽材の特徴

第3回〜4回 
虫害:木材害虫、害虫の発見方法、樹種別耐虫性

第5回〜6回 
保護薬剤・処理法:防腐防虫剤各種処理法、薬剤の毒性

第7回〜8回 
防火・難燃化:木材の着火、燃焼防火処理、防火剤

第9回〜10回 
機能性化処理:調色・染色、ホルマル化処理、アセチル化処理、可塑化処理、圧密化処理

第11回〜12回 
複合化処理:木材プラスチック、複合材、無機質複合化、エンジニャリングウッド

第13回〜15回 
その他の木材機能性化処理


授業の概要

 木材の保護化学の講義には教科書を用い、最初に腐朽、虫害、燃焼がどのような使用条件で発生するのかその原理を説明し、それらの防止処理理論および技術を講義します。次に、木材に種々の機能性を付与する化学的加工法についてその科学的根拠および処理法の概要を講義します。


教科書,教材,参考書教科書:「木材保存学」(日本保存協会編、文教出版)

参考書:「変わる木材」、「もくざいと科学」(日本木材学会編、海青社)
授業の形式講義は教科書およびプリントを用い、ポイントは図、表を板書する。

成績評価の方法学期末のペーパーテストの結果で評価し、出席状況を参考にする。
履修にあたっての留意点出席は毎回とる。試験では、教科書、ノートの持ち込みは不可です。
質問、意見等は歓迎します。