木材基礎科学(前期開講)
対象学生(専修名および年次): 応用生物学科(生物資源利用学2年次) 農林生産学科(森林生産学1〜4年)
講座等(必修・選択別、単位数): 木材利用科学(必修、2単位)、専修外(選択、2単位)
担当教官(所属、所在):沢辺 攻(応用生物学科、2号館2階)
授業の目標: 木材は、人類の歴史を通じて人間生活に最も密着した資源に数える ことができ、今も、紙、建築、家具等の原料・材料として不可欠な ものである。木材の資源的特徴としては、造林により再生産が可能、 加工が容易、使用にあたっての優しい心理・生体環境の創造、公害 のない廃棄などを挙げることができ、まさに未来的資源としての 特性を有していると言える。本講義ではこのような木材の特徴を 科学するための基礎知識を講義する。
授業の概要:
授業内容は次のものから構成されている。 @樹木の種類(樹種)と地球上における分布 A樹木の伸長・肥大成長メカニズム B木材の肉眼的組織区分 C針葉樹と広葉樹の組織・構造 D細胞壁の微細構造 E樹木の生育環境と組織・構造の変動 F組織・構造と材質との関連性 G異常組織 この講義を通じて、特に生物材料としての木材の多様性と、木材の性質 に樹木の成長や木材の組織・構造が大きく関連することを理解されたい。
授業計画: 第1回 樹木の種類とその分布 第2回 樹木の構造と肉眼的組織区分 第3回 樹木の成長メカニズム 第4回 針葉樹の構成要素と組織構造 第5回 針葉樹の構成要素と組織構造 第6回 広葉樹の構成要素と組織構造 第7回 広葉樹の構成要素と組織構造 第8回 広葉樹の構成要素と組織構造 第9回 細胞壁の微細構造 第10回 中間テスト 第11回 組織・構造の変動 第12回 組織・構造と材質との関連性 第13回 組織・構造と材質との関連性 第14回 木材の異常組織 第15回 期末テスト
テキスト、教材、参考書: 「木材科学講座2 組織と材質」(古野・澤辺編、海青社) 「図説 木材組織」(島地・伊東著 地球社)を教科書として 使用する。 2〜3名当たり1組の樹種材鑑を用意し、内容理解の助けとする。
授業の形式: 講義を主体とし、樹種材鑑の観察と顕微鏡観察とを 必要に応じて利用する。
成績評価の方法: 出席点、学期中間および学期末のペーパーテストで評価。
履修にあたっての留意点: 出席を毎時間とる。質問は随時受け付ける。