木質構造・住環境論(前期開講)

対象学生(専修名および年次):
  応用生物学科(生物資源利用学4年次)

講座等(必修・選択別、単位数):
  木材利用科学(選択、2単位)

担当教官(所属、所在):
  関野
登(応用生物学科、2号館1階)

授業の目標と概要:
 現在の木造住宅には、従来からの製材品のみならず、多種多様の
木質材料が使用されている。住宅の構造も製材品による軸組の構造
からパネル材料を併用した木質構造へと変化してきた。
 この講義では、はじめに欧米および日本の住宅の構法を概説し、
木質構造の位置づけを考える。続いて、近代から現代にかけて、
わが国の木造住宅がどの様な構法の変遷をたどり、それがどのよう
な背景によるものかを論ずる。
 つぎに、現在の木質構造住宅の構造安全性を論じ、住宅の耐震、
耐風、耐雪設計を演習を通じて身につける。最後に、快適な住まいを
実現するための居住性設計(断熱・結露防止・防音・防火・調湿)
の基礎を木質材料との係わりから論ずる。

授業計画:
 第1回 木質構造の位置づけ
−世界各国の住宅構法− 
 第2回 木質住宅の構法
 @構法の変遷
 第3回
   A在来木造構法 Bツーバイフォー
 第4回   
C木質プレハブ工法 Dログハウス
 第5回 木質住宅の構造安全性

      @住宅に作用する荷重と外力

 第6回  
A鉛直荷重に対する設計
 第7回    ・柱の座屈に対する断面設計(演習)
 第8回 
   ・梁の曲げに対する断面設計(演習)
 第9回  
B水平力に対する設計:耐力壁と壁倍率
 第
10回     壁量チェック(演習)
 第
11回 木質住宅の居住性設計  @断熱・結露防止
 第
12回             A防音
 第
13回             B耐火・防火

 

テキスト、教材、参考書:
 「木質構造建築読本」(木質構造研究会編、井上書院)を教科書として
  使用する。参考書は多数あるので、第1回の講義で紹介する。

授業の形式:
 ビデオ、スライド、OHPを多用した視聴覚講義。

成績評価の方法:
 学期末のペーパーテストおよび授業中の演習問題で評価する。

履修にあたっての留意点:
 出席を毎時間とる。質問は随時受け付ける。
 本講義の受講に際しては、同時期に開講している建築設計製図
 を受講していることが望ましい。