授業科目

対象学生(講座及び年次)

必修・選択別、単位数

担当教官(所属、所在)

 

 

 

木質強度学

(前期開講)

農林環境科学科

(森林科学 3年次)

必修(2C)2単位

関野 登

農林環境科学科

2号館1階

 

[授業の目標]

 多孔性材料である木材は、他材料と比較して軽量高強度という特徴をもつが、生物材料特有の

組織・構造に起因して、木材の方向によって種々の性質が異なる”異方性”を有する。木材を適性

に加工・利用するには、このような特性を十分に理解する必要がある。本講義では、木材の様々な

力学特性について、他材料との比較を交えて論じる。

 

 [授業の概要]

 はじめに、弾性・粘弾性・破壊など、外力に対する応答の仕方を基礎から学ぶ。その後,

各種の力学的性質や、これらに及ぼす種々の影響因子と影響の仕方について学習する。続いて、

木材のような高分子材料の特徴である応力緩和やクリープという現象、およびそのモデル化手法

を学ぶ。最後に、木材を構造部材として使うときに重要となる許容応力度や、強度等級区分

(ストレスグレーディング)について学ぶ。

 

[授業計画]

  第1回   :外力に対する木材の応答 (弾性・粘弾性・塑性・破壊)

   第2〜6回 :力学的性質各論

@圧縮 A引張 B曲げ Cせん断 D柱の座屈

Eねじり F硬さ G衝撃 H摩耗 I疲労  

   第7回   :中間テスト

  第8〜10回 :力学的性質に及ぼす諸因子

@密度 A繊維傾斜 B節 C含水率 D温度 E荷重速度

  第11〜12回:応力緩和とクリープ 

  第13回   :動弾性

  第14回   :ストレスグレーディングと許容応力度

  第15回   :予備

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教科書、教材、参考書

 「木材科学講座3 物理」(高橋・中山編、海青社)を教科書に用いる。

 また、必要に応じて参考資料を配布する。

 

 

 

 

授業の形式

講義が主体であり、随時、演習を課す。

 

 

成績評価の

方法

 学期中間および学期末の試験結果と出席状況で評価する。

 

 

履修にあたっての留意点

 

出席を毎時間とる。質問は随時受け付ける。

受講に際しては、木材物理学の単位を修得していることが望ましい。