■附属寒冷バイオシステム研究センター

寒冷バイオシステム研究センターはこれまでの細胞育種学実験施設が平成10年3月に廃止されたことに伴い、平成10年4月に設置された農学部付属の研究・教育施設で、以下の3研究分野からなります。

(1)細胞複製研究分野
(2)寒冷シグナル応答研究分野
(3)生体機能開発研究分野
当研究センターの目的は「生物の寒冷に関わる現象を解明し、その成果を育種へ応用する」ことであり、これら3つの研究分野が機能的に連携し、寒冷耐性等を持つ有用生物を創出すること目指しています。
(1)の研究分野は基礎部門を担当し、種々の細胞のもつ固有の機能が細胞分裂をとおして維持されたり変化したりするメカニズムを、主としてDNA複製開始制御と遺伝子発現制御の両者を連絡する機構から追及し、細胞機能の効率的・安定的改変に応用しようとしています。
(2)の分野では、寒冷刺激が細胞や個体に生じさせる分子シグナルの伝達系路・応答・他シグナルへの変換の機構、その記憶の機構、また、寒冷地生物特有の寒冷耐性機構の研究を、(3)の分野では、寒冷地生物のもつ多様な生物素材、特に寒冷耐性に関与する物質の探索や、それらの生合成経路や遺伝子の解明及びその改変デザイン等に関する研究を行います。
当研究センターは遺伝子実験施設としての機能も分担し、遺伝子関連技術の普及や安全教育に努めています。また、大学院農学研究科(修士課程)および大学院連合農学研究科(博士課程)に属し、当研究センターに所属する大学院学生の教育・研究指導も積極的に行っています。 |