獣医学科
獣医学科


農学部


構成講座 [紹介]

 基礎獣医学

 応用獣医学

 臨床獣医学


卒業後の進路


教員


研究室・旧講座




獣医学科


はじめに

 獣医学教育の目的の一つは、高度の学識・技術と人格を備えた獣医師を養成することです。きたる2l世紀に向かい、獣医学を学ぼうと願っているみなさんに、獣医師に対する理解を深めていただくため、その社会的役割を説明した後、本学獣医学科の教育・研究の基本方針および本学科の概要を紹介します。



獣医師および獣医学の役割

“獣医さん”という言葉から皆さんは一体どんな所で働く獣医師を連想するでしょうか?動物園で働く獣医師、あるいは犬や猫の病気を治す臨床獣医師でしょうか?これらは獣医師の仕事の重要な一分野ですが、高度の知識を身につけた獣医師は、これら以外の分野においても社会から多数求められています。


 例えば、食肉の生産性向上のためには、牛や豚などの病気による損失率を低下させることが不可欠で獣医師が担う重要な職務になります。また、空港や港での動物の検疫業務、ホテルやレストランなど食品を扱う業務の衛生監視や指導も獣医師の仕事の重要な一分野です。さらに、医薬、動物薬、農薬の開発に関する基礎研究から製品に至る様々な過程で、多くの獣医師が活躍しております。最近では、バイオサイエンス関連の先瑞研究者・技術者としての社会的要請が高まるなど、幅広い生物医学的教育を受けた獣医師の活躍の場は際限の無い程拡大しています。


 本学獣医学科では、安全性の高い食料の確保への貢献や人類の生命保護・情操涵養への貢献に加え、人と動物の共存関係の確立を目指してヒューマン・アニマル・ボンドに関する領域を強化し、同時に人と動物の健康で安全な生活とそれぞれの福祉を併せて増進するための教育研究を行っています。獣医学を学ぶことでみなさんの未知の可能性が引き出されみなさんの人生の基礎が築かれるとともに、社会に大きく貢献する道が拓かれることになるでしょう。



学科の概要

 わが国の獣医師法によると「大学における6年の獣医学の課程を修めて卒業した者に獣医師国家試験の受験資格が与えられる」と規定されているので、他の学科と異なり、学部6年間の一貫教育課程が実施されています。


 獣医学は動物を対象とした医学であり、生命科学の一分野です。したがってこの学科は、動物生産の基礎としての獣医学、すなわち家畜の生体機構や病態機構、疾病の予防や治療など、基礎及び臨床に関する学問・技術を修得するとともに、人畜共通伝染病などの公衆衛生、ならびに医学の基礎としての実験動物に関する学問もあわせて修得するところです。これらの教育を実施するため本学科には基礎獣医学、応用獣医学および臨床獣医学の3講座が置かれています。また、附属農場(牧場)および附属家畜病院においても実地教育が実施されています。


○基礎獣医学講座
 生命の基本的な成り立ちを総合的に理解するため、動物体の構造や生理機能、各種情報受容・伝達機構などを理解し、動物体の発生から成長、成熟老化過程における生命現象の詳細を解明するための教育研究を行います。

○応用獣医学講座
 動物および人に対する侵襲因子(毒物、環境ホルモン、病原性微生物など)の性状や検出法、および遺伝病、代謝病、腫瘍などを含む全ての病気の発生機序を形態から分子にいたる様々なレベルで理解するための教育研究を行います。

○臨床獣医学講座
 動物医療の基本となる各種動物の疾病の的確な診断、治療および予防法を理解するとともに、疾病の発生機序や病態を把握する能力を啓発するための教育研究を行います。

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