研究室における最近の研究活動

 

 

Ø  研究室では、主に以下の2分野(若尾担当分野・礒部担当分野)の研究を展開している。

 

若尾担当分野特異環境の微生物−その分類・生態・生理−

 

 微生物は人間の常識では想像できない環境でも生息することが可能である。その特異環境の微生物として、pH3以下のような環境でも生育できる好酸性細菌を対象にし、新規細菌の検索・分離、分類・同定、生理的諸性質について研究している。

特に、本研究室において世界で初めて発見した新規光合成色素「亜鉛含有バクテリオクロロフィル(Zn-BChla)」の問題に重点をおいて基礎的研究を進めている。この研究は、[Plant Cell Physiol.36:661-668,1996]に発表され、日本植物生理学会論文賞http://www.nacos.com/jspp/gakkaisho.htmが授与された。

 

最近の研究活動

 

1.   光合成色素(Zn-BChl)を有する好酸性好気性細菌の検索・分離: 世界各地の酸性自然環境(鉱山廃水や温泉水など)から好酸性好気性細菌を分離する。その分離菌について、形態的諸性質、生理生化学的諸性質、化学分類学的諸性質(DNA-GC含量、脂肪酸組成、キノンなど)、および16S rRNA塩基配列解析による系統的進化関係などを研究する。

2.   新たに分離した好酸性好気性細菌に含まれる光合成色素の解析: 分離した好酸性好気性細菌に、光合成色素(Zn-BChl、カロチノイド色素)が含まれるか、実際に養した菌体から色素を抽出・精製し、同定する。

3.   好酸性好気性細菌の光合成色素合成に及ぼす種々の培養条件の影響: 種々の培養条件、例えば、栄養源・培地pH・酸素・光照射などの影響について検討する。光によるエネルギー(ATP)と還元力生成、および炭酸同化、光合成色素系(Zn-BChl、カロチノイド色素)の機能を解析する。

4.   自然生態系および好酸性好気性細菌に含まれる光合成遺伝子の検索: 細菌による光合成色素の生合成(表現型)の他に、関連する光合成遺伝子(pufオペロン)自体を直接検索・解析する。

5.   好酸性好気性細菌の生育に及ぼす(重)金属の影響: 多くの金属が対象になるが、アルミニウム(Al)およびヒ素(As)を取り上げ、細菌の生育に対する影響(金属耐性や感受性など)を解析する。特に、植物のAl毒性とその機構の解明を目標に、細菌レベルで研究を進めている。

 

 

日本植物生理学会論文賞受賞論文と概略

Discovery of natural photosynthesis using Zn-containing bacteriochlorophyll in an aerobic bacterium Acidiphilium rubrum.   Plant Cell Physiol., 37: 889-893 (1996).   Wakao,N., Yokoi,N., Isoyama,N., Hiraishi,A., Shimada,K., Kobayashi,M., Kise,H., Iwaki,M., Itoh,S., Takaichi,S. and Sakurai,Y.  

 

好気性細菌アシディフィリウム・ルブルムにおける亜鉛バクテリオクロロフィル光合成系の発見

 

光合成にはマグネシウム結合(バクテリオ)クロロフィルMg-(B)Chlが例外なく関与すると考えられてきたが、亜鉛結合バクテリオクロロフィル(Zn-BChl)を好酸性好気性 細菌Acidiphiliumで発見した。この新規光合成色素は、Mg-BChlapと同じ分子構造であるが、著しい耐酸性がある。その反応中心(RC)と光捕集(LH1)系は、紅色細菌と類似しているが、色素としてZn-BChlがMg-BChlに代わって機能し、ATPの生成及び炭酸同化が認められる。また、RC-LH1タンパク遺伝子の塩基配列と推定アミノ酸配列は紅色細菌のものと高い相同性を示すが、亜鉛の存在と関係する特徴的なアミノ酸の置換が認められる。Zn-BChlの発見は光合成の既成概念を変え、光合成の物理化学や進化の研究に新たな視点を与えることが期待される。

 

日本植物生理学会論文賞受賞講演要旨1998年5月)

新規光合成色素「亜鉛バクテリオクロロフィル」−その発見と意義−

(Plant Cell Physiol., 37: 889-893)

 

若尾紀夫、平石 明1 , 小林正美2,  岩城雅代3 , 伊藤 繁3, 高市真一4,  永島賢治5, 松浦克美5,  嶋田敬三5  (岩手大・農, 1豊橋技科大・エコロジー工学, 2筑波大・物質工学, 礎生研,  4日本医大・ 生物,  5都立大・理・生物)

 

光合成には、Mg結合(バクテリオ)クロロフィルMg-(B)Chlが例外なく関与すると考えられてきたが、中心金属としてZnを含むBChl(Zn-BChl)が好酸性好気性光合成細菌Acidiphiliumで発見された。この新規光合成色素は、Mg-BChlapと同じ分子構造であるが、酸に対して著しく安定であり、細胞内では光合成色素の主成分としてMg-BChl及びBPheと共存する。この細菌の反応中心(RC)と光捕集(LH1)系は、通常の紅色光合成細菌と同様であり、その色素としてZn-BChlがMg-BChlに代わって存在し正常に機能する。また、光照射による炭酸同化の促進も認められる。RC-LH1タンパク遺伝子の塩基配列と推定アミノ酸配列(タンパクの一次構造)は紅色細菌のものと高い相同性を示したが、Znの存在と関係する特徴的なアミノ酸の置換が認められた。Zn-BChlの発見は光合成の既成概念を変え、光合成の物理化学や進化の研究に新たな視点を与えるものと期待される。

 

研究内容と将来の展望  

 筆者は自然環境における微生物の生態に関心をもち、その一環として旧松尾硫黄硫化鉄鉱山を研究フィールドとして一連の研究を行ってきた。具体的には、鉱石や酸性鉱山廃水における好酸性独立栄養性鉄酸化細菌および硫黄酸化細菌の生態・分類・機能の研究、細菌による硫化鉄鉱石の酸化溶解機構の解析、酸性鉱山廃水の中和処理改善、砒素酸化現象の発見と砒素耐性酸化細菌の分離と分類学的解析、砒素耐性遺伝子の解析、好酸性従属栄養細菌の分布・生態・分離・分類などの研究である。 

 その研究過程で、光合成色素を有する好酸性好気性細菌の生息を確認し、新しい研究分野として取り上げた。光合成系は生物の発生と進化の初期に獲得され、地球環境と生物の共進化において計り知れない影響を与えてきた。従来、光合成生物にはマグネシウム(バクテリオ)クロロフィルが例外なく関与すると考えられてきた。しかし、その天然光合成系に亜鉛バクテリオクロロフィルを必須とする新しい光合成系が存在することを、好酸性好気性従属栄養細菌アシディフィリウム属において世界で初めて明らかした。この新規光合成色素は、フィトール型のマグネシウムバクテリオクロロフィルaと同じ分子構造であり、細胞膜内の反応中心と光捕集系に配置されてエネルギー(ATP)の生成および炭酸同化において正常に機能する。反応中心と光捕集系タンパク遺伝子の推定アミノ酸配列(塩基配列)は、真正紅色細菌のものと高い相同性を示すが、亜鉛の存在に関係する特徴的なアミノ酸の存在が認められた。この好酸性好気性細菌が亜鉛型色素を選択する必然性は、亜鉛型色素の方がマグネシウム型色素より著しく耐酸性であることおよび亜鉛の化学形態に関連することが判明した。亜鉛バクテリオクロロフィルの発見は光合成の既成概念を変え、未解決の課題が山積しているが、光合成の物理化学や光合成系進化の研究に重要な視点を与えるものと期待される。

 

 

礒部担当分野【微生物の産生する新規酵素の検索・機能解析・応用】

 

 微生物は、清酒・ワイン・しょう油・納豆・ヨーグルト・チーズなどの発酵飲料食品の製造、アミノ酸・核酸などの調味料の製造、抗生物質・化学薬剤などの医薬品原料の製造、さらに環境浄化保全など、我々の生活に必要不可欠な存在であり、幅広く利用されている。本研究の目的は、自然界(土壌や水など)に生息する無数の微生物群の中から、特殊な条件下で生育する微生物を分離し、得られた微生物から目的とする特異な機能を有する酵素を検索する。見出した新規酵素の諸性質、酵素の構造および機能を解明し、さらにその酵素の具体的な応用について研究を進める

 

最近の研究活動

 

研究の方法論

 a) 新規な酵素を産生する微生物を土壌よりスクリーニング(分離・検索)する。

 b) 分離した微生物より酵素を単離・精製し、諸性質(機能)を解明する。

 c) 諸性質を基にして新規性を判定し、新たな用途を開発する。

 d) 酵素の構造解析と機能の関係を検討する。

 

具体的研究内容

1.   生体成分の分析酵素(医薬分野での利用): 生体成分(血液などに存在する成分)を分析するために有用な微生物酵素の探索と酵素の諸性質の解明およびその応用について研究する。例)コレステロール酸化酵素、コレステロール脱水素酵素、クレアチニン代謝酵素

2.   バイオコンバージョンに利用可能な酵素(化学工業分野での利用): 物質変換に有用な微生物酵素の探索と酵素の諸性質の解明及びその応用について研究する。例)エチレングリコールから有用アルデヒドの生産、エステラーゼによる糖脂質の合成

3.   酸性領域で利用可能な酵素(食品分野・環境分野での利用): 耐熱性・耐酸性微生物の探索と生産される酵素の諸性質について研究する。例)カタラーゼ(排水処理など)、リパーゼ(油脂の改質、有機合成反応への利用)、エステラーゼ(有機合成反応への利用)、プロテアーゼ(タンパク質の特殊な分解による機能の改変・修飾)

 

研究内容と将来の展望

微生物の利用は、開放系における微生物の制御(醸造および発酵飲食品の生産)から始まり、単一微生物の代謝系を制御して特定の物質を生産する発酵工業(アミノ酸発酵等)に発展し、現在は微生物が生産する特定の酵素を利用する研究が盛んに行われている。そして、酵素の利用は食品分野だけでなく、医療、化学工業、環境保全の分野にも広がっている。このような状況の中で、現在、1)健康診断に利用できる酵素、2)物質変換に利用できる酵素、3)難分解性化合物の分解に適した酵素などを産生する微生物を広く探索し、新たに見出した酵素の性質の解明と用途開発に関する研究を行っている。

具体的には、健康診断用酵素としてコレステロール酸化酵素やコレステロール脱水素酵素を動脈硬化症疾患の検査(血液中コレステロールの測定)に利用する研究を行っており、物質変換用酵素に関する研究では、エチレングリコール、グリコールアルデヒド、グリコール酸およびリジンをオキシダーゼで部位特異的に酸化して有機酸類を製造する方法およびリパーゼやエステラーゼのエステル合成反応を用いて糖エルテルを合成する方法を開発中であり、いずれの方法も化学触媒法や有機合成法では効率的な生産が困難な化合物を、酵素の基質特異性を利用して製造する環境調和型の新規な製造法として有用である。また、難分解性化合物の分解に適した酵素としては、天然物からの機能性化合物の抽出や現在廃棄されている農水産物の有効利用のために、天然物の組織を崩壊する酵素を探索中である。特に強酸性高温環境から分離した微生物から見出した耐熱耐酸性酵素の解析とその利用に関する研究は今後上記の研究に有効であると考え、特殊環境に存在する微生物が産生する新規な酵素に関する研究を通して、急速に進みつつある高齢化と環境汚染防止に貢献したいと考えている。

 

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研究室における主な研究業績若尾研究分野/礒部研究分野

 

若尾担当分野

 

Ø 1993年以降

 

1.     Wakao, N., Shiba, T., Hiraishi, A., Ito, M., Sakurai, Y. (1993)  Distribution of bacteriochlorophyll a in species of the genus Acidiphilium.  Curr. Microbiol. 27:277-279.

2.     Wakao, N., Nagasawa, N., Matsuura, T., Matsukura, H., Matsumoto, T., Hiraishi, A., Sakurai, Y., Shiota, H. (1994)  Acidiphilium multivorum sp. nov., an acidophilic chemoorganotrophic bacterium from pyritic acid mine drainage.  J. Gen. Appl. Microbiol. 40:143-159.

3.     Wakao, N., Yokoi, N., Isoyama, N., Hiraishi, A., Shimada, K., Kobayashi, M., Kise, H., Iwaki, M., Itoh, S., Takaichi, S., Sakurai, Y. (1996)  Discovery of natural photosynthesis using Zn-containing bacteriochlorophyll in an aerobic bacterium Acidiphilium rubrum.  Plant Cell Physiol., 37:889-893.  

4.     Suzuki, K., Wakao, N., Sakurai, Y., Kimura, T., Sakka, K., Ohmiya, K. (1997)  Transformation of Escherichia coli with a large plasmid of Acidiphilium multivorum AIU 301 encoding arsenic resistance.  Appl. Environ. Microbiol., 63:2089-2091.   

5.     Wakao, N., Hiraishi, A., Shimada, K., Kobayashi, M., Takaichi, S., Iwaki, M., Itoh, S. (1997)   Zinc-containing bacteriochlorophyll in aerobic acidophilic bacteria of the genus Acidiphilium.  J. Inorganic Biochemistry, 67:217.  8th International Conference on Bioinorganic Chemistry (ICBIC-8) (Yokohama)   

6.     Takaichi, S., Wakao, N., Hiraishi, A., Shimada, K., Nagashima, V.P., Matsuura, K., Kobayashi, M., Iwaki, M., Itoh, S. (1997)  Discovery of natural photosynthesis using Zn-containing bacteriochlorophyll in an aerobic bacterium Acidiphilium rubrum.  Tetrapyrrole Photoreceptors in Photosynthetic Organisms.  Blarney, Cork, Ireland: R.J. Cogdell (Glasgow, Berlin).  

7.     Nagashima, K.V.P., Matsuura, K., Wakao, N., Hiraishi, A., Shimada, K. (1997)  Nucleotide sequences of genes coding for photosynthetic reaction centers and light-harvesting proteins of Acidiphilium rubrum and related aerobic acidophilic bacteria. Plant Cell Physiol., 38: 1249-1258.  

8.     Suzuki, K., Wakao, N., Y., Kimura, T., Sakka, K., Ohmiya, K. (1998)  Expression and regulation of the arsenic resistance operon of Acidiphilium multivorum AIU 301 plasmid pKW301 in Escherichia coli.  Appl. Environ. Microbiol., 64: 411-418.  

9.     Shimada, K., Itoh, S., Iwaki, M., Nagashima, K., Matsuura, K., Kobayashi, M., Wakao, N. (1998)  Reaction center complex based on Zn-bacteriochlorophyll from Acidiphilium rubrum. 11th International Photosynthesis Congress (Budapest).

10.     Wakao, N., Hiraishi, A., Shimada, K., Kobayashi, M., Takaichi, S., Iwaki, M., Itoh, S. (1998) Discovery, characteristics and distribution of zinc-BChl in aerobic acidophilic bacteria including Acidiphilium species and other related acidophilic bacteria.  The Phototrophic Prokaryotes ed. by G.A.Peschek, Plenum Press, London. p.745-750. 

11.    Hiraishi, A., Nagashima, K.V.P., Matsuura, K., Shimada, K., Takaichi, S., Wakao, N., Katayama, Y. (1998)  Phylogeny and photosynthetic features of Thiobacillus acidophilus and related acidophilic bacteria: its transfer to the genus Acidiphilium as Acidiphilium acidophilum comb. nov.  Int. J. Syst. Bacteriol. 48:1389-1398.

12.    Itoh, S., Iwaki, M., Wakao, N., Yoshizu, K., Aoki, A., Tazaki K. (1998)  Accumulation of Fe, Cr and Ni metals inside cells of acidophilic bacterium Acidiphilium rubrum that produces Zn-containing bacteriochlorophyll a.  Plant Cell Physiol., 39:740-744. 

13.    Suzuki, K., Wakao, N., Kimura, T., Sakka, K., Ohmiya,K. (1998)  Metalloregulatory properties of the ArsR and ArsD repressors of Acidiphilium multivorum AIU 301.  J. Ferment. Bioengineer., 85: 623-626. 

14.    Kobayashi, M., Yamamura, M., Akiyama, M., Kise, H., Inoue, K., Hara, M., Wakao, N., Yahara, K., Watanabe, T. (1998)  Acid resistance of zinc-bacteriochlorophyll a from an acidophilic bacterium Acidiphilium rubrum. Ana. Sci., 14:1149-1152.  

15.    Akiyama, M., Kobayashi, M., Kise, H., Hara, M., Wakao, N., Shimada, K. (1998)  Pigment composition of the reaction center complex isolated from an acidophilic bacterium Acidiphilium rubrum grown at pH 3.5.  Photomed. Photobiol., 20:85-87.

16.    Kobayashi, M., Akiyama, M., Yamamura, M., Kise, H., Takaichi, S., Watanabe, T., Shimada, K., Iwaki, M., Itoh, S., Ishida, N., Koizumi, M., Kano, H., Wakao, N., Hiraishi, A. (1998)  Structural determination of the novel Zn-containing bacteriochlorophyll in Acidiphilium rubrum, Photomed. Photobiol., 20:75-80.  

17.    Wakao, N., Hiraishi, A., Shimada, K. Kobayashi, M. Takaichi, S., Iwaki, M., Itoh, S. (1999)  Discovery, characteristics, and distribution of Zinc-BChl in aerobic acidophilic bacteria including Acidiphilium species and other related acidophilic bacteria.  The Phototrophic Prokaryotes, ed by Peschek et al. Kluwer Academic/Plenum Publishers, p.745-750. 

18.    Sakka, K., Suzuki, K., Wakao, N., Kimura, T., Ohmiya,K. (1999)  Characterization of the arsenic resistance operon of an acidophilic bacterium Acidiphilium multivorum.  Recent Res. Devel. Agric. Biol. Chem., 3:1-922.   

19.    Takaichi, S., Wakao, N., Hiraishi, A., Itoh, S., Shimada, K. (1999)  Nomenclature of metal-substituted (bacterio)chlorophylls in natural photosynthesis: Metal-(bacterio)chlorophyll and M-(B)Chl.  Photosyn. Res., 59:255-256.  

20.    Akiyama, M., Miyake, M., Kise, H., Narato, M., Wakao, N., Inoue, K., Kobayashi, M. (1999)  Accumulation of poly-β-hydroxybutyrate in an acidophilic photosynthetic purple bacterium  Acidiphilium rubrum.  Photomed. Photobiol., 21:101-104.  

21.    Akiyama, M., Nagashima, K.V.P., Hara, M., Wakao, N., Tominaga, K., Kise, H., Kobayashi, M. Stoichiometries of LH1/RC determined by the molar ratio of BChl/BPhe analyzed by HPLC in seven species of purple bacteria containing LH1 only.  Photomed. Photobiol., 21:105-110.  

22.    Kobayashi, M., Akiyama, M., Yamamura, M., Kise, H., Wakao, N., Ishida, N., Koizumi, M., Kano, H., Watanabe, T. (1999)   Comparison of physicochemical properties of Metallo-bacteriochlorophylls and metallochlorophylls. Zeitshrift fur Physikalische Chemie, Bd.213, S.202-214. 

23.    Wakao, N., Kudo, S., Isoyama, N., Isobe, K. (2000)  Analysis by colony-forming curves of growth characteristics of Acidiphilium rubrum, an acidophilic aerobic photosynthetic bacrterium with zinc-bacteriochlorophyll. 10th International Symposium on Phototrophic Prokaryotes (Abstracts). p.131. (Barcelona)  

24.    Wakao, N., Tamo, R., Isobe, K., Chortip Lorrungruang, Napavarn Noparatnaraporn (2000)  Screening of acidophilic aerobic mesophilic and thermotolerant bacteria containing Zn-BChl and/or Mg-BChl in natural environments in both Japan and Thailand: Preliminary report. 2nd Joint Seminar on Development of Thermotolerant Microbial Resources and their applications. p.123. (JSPS-NRCT) (Yamaguchi University).

25.    Hiraishi, A., Matsuzawa, Y., Kanbe, T., Wakao, N. (2000)  Acidisphaera rubrifaciens gen. nov., sp. nov., an aerobic bacteriochlorophyll-containing bacterium isolated from acidic environments. Int. J. Syst. Evol. Microbiol. 50:1539-1546.

26.    河合明子・若尾紀夫・平石 明(2000) 鉱山廃水処理系における好酸性従属栄養細菌の分布, 日本微生物生態学会第16回大会講演要旨集 79(茨城大).

27.  若尾紀夫(2000) 自然界の物質代謝と微生物―好酸性好気性光合成細菌の発見をめぐって―, 日本土壌肥料学雑誌 71:586-592.

28.  田茂竜児・平石 明・磯部公安・若尾紀夫2001) 酸性自然環境における好酸性好気性光合成細菌の検索, 日本微生物生態学会第17回大会講演要旨集 133(静岡大).

29.  若尾紀夫・平石 明(2001) Acidiphilium属細菌および関連する好酸性細菌の生態と機能, 日本微生物生態学会第17回大会講演要旨集 152(静岡大)(学会シンポジウム講演発表). 

30.  Akiyama, M., Nagashima, K.V.P., Wakao, N., Kise, H., Hara, M., and Kobayashi, M. (2001) Models of the RC/LH1 complexs of photosynthetic purple bacteria. Photomedicine and Photobiology.

31.    河合明子・若尾紀夫・平石 明(2001) 鉱山廃水処理系から分離した好酸性好気性従属栄養細菌の分類, 第21回微生物分類研究会(蒲郡市). 

32.    Akiyama, M., Nagashima, K.V.P., Wakao, N., Kise, H., Hara, M., Kobayashi, M. (2001)  Models of the RC/LH1 complexs of photosynthetic purple bacteria.  Photomedicine and Photobiology, 23:27-34.

33.    Wakao, N., Yasuda, T., Jojima, Y., Yamanaka, S. and Hiraishi, A.(2002)  Enhanced growth of Acidocella facilis and related acidophilic bacteria at high concentrations of aluminum. Microbes and Environments, 17:98-104.

 

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礒部担当分野

 

 

 

1. Yamada, H., Isobe, K., Tani, Y., Hiromi, K. (1979)  A differential determination procedure for spermine and spermidine with beef plasma amine Oxidase.  Agric. Biol. Chem., 43:2487-2491.

2.  Sakurai, Y., Isobe, K., Shiota, H. (1980)  Partial purification and some properties of an alkaline arylsulfatase produced by Aspergillus Fungi.  Agric. Biol. Chem., 44:1-7.

3. Isobe, K., Tani, Y, Yamada, H., Hiromi, K. (1980)  Determination of polyamines with immobilized beef plasma amine oxidase.  Agric. Biol. Chem., 44:615-619.

4. Yamada, H., Isobe, K., Tani, Y. (1980)  Oxidation of polyamines by fungal enzymes.  Agric. Biol. Chem., 44:2469-2476.

5. Isobe, K., Tani, Y., Yamada, H. (1980)  Crystallization and characterization of polyamine oxidase from Penicillium chrysogenum Agric. Biol. Chem., 44:2651-2658.

6. Isobe, K., Tani, Y., Yamada, H. (1980)  Crystallization and characterization of polyamine oxidase from Aspergillus terreus.  Agric. Biol. Chem., 44:2749-2751.

7. Isobe, K., Tani, Y., Yamada, H. (1980)  Kinetic properties of fungal polyamine oxidases and their application to differential determination of spermine and spermidine.  Agric. Biol. Chem., 44:2955-2960.

8. Isobe, K., Tani, Y., Yamada, H. (1981)  Differential determination procedure for putrescine, spermidine and spermine with polyamine oxidase from fungi and putrescine oxidase.  Agric. Biol. Chem., 45:727-733.

9. Isobe, K., Tani, Y., Yamada, H. (1982)  A new enzyme, agmatine oxidase, from fungi.  Agric. Biol. Chem., 46:1345-1351.

10. Isobe, K., Tani, Y., Yamada, H. (1982)  Crystallization and characterization of agmatine oxidase from Penicillium chrysogenum.  Agric. Biol. Chem., 46:1353-1359.

11. Otsuji, S., Soejima, Y., Isobe, K., Yamada, H., Takao, S., Nishi, M. (1985)  An enzymatic differential assay for urinary diamines, spermidine, and spermine.  J. Cancer Res. Clin. Oncol., 109:115-121.

12. 尾辻省悟, 副島安子, 礒部公安, 山田秀明 (1986)  アミン酸化酵素を用いるポリアミンの分別測定法,医学のあゆみ.  137:857-858.

13. Isobe, K., Yamada, H., Soejima, Y., Otsuji, S. (1987)  A simple enzymatic differential assay for diamines, spermidine, and spermine in urine and Blood.  Biochem. Med., 37:110-120.

14. Isobe, K., Matsuzawa, T., Soda, K., (1987)  Crystallization of 1-pyrroline-5-carboxylate dehydrogenase from Bacillus sphaericus. Agric. Biol. Chem., 51:1947-1953.

15. Isobe, K., Yamada, H., Soejima , Y., Otsuji, S. (1987)  A rapid enzymatic assay for total blood polyamines.  Clin. Biochem, 20:157-161.

16. Isobe, K., Akiba, T., Yamaguchi, S., Naka, Y., (1988)  Crystallization and characterization of lipase from Penicillium cyclopium.  Agric. Biol. Chem., 52:41-47.

17. Matsuzaki, S., Hamana, K., Isobe, K. (1990)  Occurrence of N6-methylagmatine in seeds of leguminous plants.  Phytochemistry, 29:1313-1315.

18. Nokihara, K., Isobe, K. (1990)  Amino acid sequence and glycosylation site of lipase from Penicillium camembertii.   J. Protein Chem., 9:298.

19. Isobe, K., Nokihara, K., Yamaguchi, S., Mase, T., Schmid, R. D. (1992)  Crystallization and characterization of monoacylglycerol and diacylglycerol lipase from Penicillium Camembertii.  Eur. J. Biochem., 203:233-237.

20. Matsuzaki, S., Hamana, K., Okada, M., Isobe, K. (1992)  Identification of unusual polyamines by the combined use of high performance liquid chromatography and polyamine-metabolizing enzymes. Dokkyo J. Med. Sciences, 19:117-124.

21. Chemnitius, G.C., Suzuki, M., Isobe, K., Kimura, J., Karube, I., Schmid, R.D.(1992)  Thin-film polyamine biosensor : Substrate specificity and application to fish freshness Determination.  Anal. Chim. Acta, 263:93-100.

22. Isobe, K., Matsuzawa,T., Y. Nagamura (1993) A new enzymatic determination of ornithine carbamoyltransferase activity. Anal. Lett., 26:475-486.

23. Isobe, K., Nokihara, K. (1993)  Primary structure determination of mono- and diacylglycerol lipase from Penicillium camembertii.  FEBS Lett., 320:101-106.

24. Hedrich, H.C., Isobe, K., Stahl, B., Nokihara, K., Kordel, M., Schmid, R.D., Karas, M., Hillenkamp, F., Spener, F. (1993)  Matrix-assisted ultraviolet laser desorption/ionization mass spectrometry applied to multiple forms of lipases.  Anal. Biochem., 211:288-292.

25. Isobe, K., Aumann, K.-D. , Schmid, R. D. (1994)  A structural model of mono- and diacylblycerol lipase from Penicillium camembertii. J. Biotechnol., 32:83-88.            

26. Isobe, K., Nishise, H. (1994)  Enzymatic production of glyoxal from ethylene glycol using alcohol oxidase from methanol Yeast.  Biosci. Biotech. Biochem., 58:170-173.

27. Isobe, K. (1995)  Oxidation of ethylene glycol and glycolic acid by glycerol oxidase.  Biosci. Biotech. Biochem., 59:576-581.

28. Isobe, K., Nishise, H. (1995)  A new enzymatic method for glycolaldehyde production from ethylene glycol.  J. Mol. Catal. B : Enzymatic, 1:37-43.

29. Isobe, K., Wakao, N. (1996) Tween-hydrolyzing esterase produced by Acidiphilium sp.  J. Gen. Appl. Microbiol. 42:285-295.

30. Isobe, K., Wakao, N. (1997)  Purification and some properties of thermostable acid esterase from Acidiphilium sp. AIU 409.  J. Gen. Appl. Microbiol. 43:151-156.

31. 竹内賢一, 礒部公安 (1997)  耐酸性カタラーゼの製造法, 特許願平 9-227186.

32. 礒部公安, 広瀬芳彦 (1997)  -アミノ酸の製造法, 特許願平 9-286147.

33. Inagaki, K., Tanaka, N., Isobe, K., Wakao, N., Tanaka, B. (1997)  Cloning of the extracellular esterase gene from Acidocella facillis.  International Biohydrometallurgy Symposium and Biomine Conference (Abstract) (Sydney).

34. Isobe, K., Wakao, N. (1998)  Purification and characterization of a thermostable acid esterase from Acidiphilium sp.AIU409.  Abstracts of 1st JSPS-NRCT Joint Seminoar (Development of Thermotolerant Microbial Resourcess and Their Applications in Thailand and Japan, Kasetsart University, Bangkok),  p.104.

35. Isobe, K., Wakao, N. (1998)  Screening of thermostable acid esterase from acidophilic bacteria. Abstracts of 1st JSPS-NRCT Joint Seminoar (Development of Thermotolerant Microbial Resourcess and Their Applications in Thailand and Japan. Kasetsart University, Bangkok), p.140.

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37. Isobe, K., Nishise, H. (1999)  A method for glyoxylic acid production using cells of Alcaligenes sp.GOX 373.  J. Biotechnol.,75:265-271.

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総説・論説

1. 仲恭寛, 礒部公安, 秋葉哲典, 山口庄太郎, 犬飼忠彦 (1988)  Pseudomonas sp. および Penicillium cyclopium のリパ−ゼ -培養, 精製, 結晶化について-, 発酵工学会誌, 66:416-419.

2. Matsuzaki, S., Hamana, K., Isobe, K., Niitsu, M., Samejima, K. (1988)  Novel Polyamines and guanidinoamines in higher plants. The Biology and Chemistry of Polyamines (Ed. S. H. Goldemberg and I. S. Algranati, ICSU Press, Oxford)  pp. 159-167.

3. Matsuzaki, S., Hamana, K., Isobe, K. (1989)  g -Guanidinooxypropylamine and NG-methylagmatine : Novel guanidinoamines found in seeds of leguminous plants, GUANIDINE 2 (Ed. A. Mori, et al, Plenum Publishing Co.) pp. 15-21.

4. Sztajer, H., Erdmann, H., Isobe, K., Morelle, G., Schmid, R. D. (1991)  Production and some properties of partially purified lipase from Penicillium simplicissimum, Lipases: Structure, Mechanism and Genetic Engineering (Ed. L.Alberghina, et al., VCH Verlagsgesellschaft, F. R. Germany) pp. 339-344.

5. Isobe, K., Nokihara, K. (1991)  Physicochemical properties of mono- and diacylglycerol lipase from Penicillium camembertii,  Lipases: Structure, Mechanism and Genetic Engineering (Ed. L. Alberghina, et al., VCH Verlagsgesellschaft, R. Germany)  pp.345-348.

6. 軒原清史, Wray Victor, 成瀬 達, 礒部公安, 尾崎 毅 (1995) 合成ペプチドの構造と生物活性 - BNP関連ペプチドについて- 島津評論, 52 : 33-39.

7. 礒部公安, 軒原清史, Schmid, R. D. (1995)  微生物の分泌する糖質結合酵素の分析と構造 - Penicillium camembertii の産生するリパーゼ を例として- 島津評論, 52 : 65-70.

 

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