岩手大学農学部と
応用微生物学研究室の歴史
盛岡高等農林学校と農芸化学科の創設
盛岡高等農林学校の創設
盛岡高等農林学校創設時(明治35年)に発足した農学科、林学科、獣医学科のうち、農学科が明治42年に農学第1部と農学第2部に分かれ、大正2年には農学第2部が独立して農芸化学科の基礎ができあがった。その後5ヶ年間農学第2部の時代が続き、大正7年4月1日から農学第1部は農学科に、農学第2部は農芸化学科になり、ここに名実共に農芸化学科が誕生した。学年進行と共に教官も増加し、学科目の改変や増加があり、明治45年から大正初期に至り農芸化学らしく充実してきた。大正2年の農学科第2部の所属教官と担当科目をみると、教授は関 豊太郎以下6人、助教授・講師は3人、また授業科目も少なく、地質土壌学、土地改良学、物理気象、農産製造、植物栄養論、化学、化学実験、倫理、英語などが教授された。大正9年には農芸化学実験室(木造2階建)、農芸化学教官実験室(平屋)、農産製造舎、酪農舎などが新築・整備され、農芸化学科の研究活動は大幅に発展することとなった。
創設期およびその後の農芸化学科には、著名な教授陣が赴任し、また多くの逸材を社会に輩出した。その中でも、鈴木梅太郎は明治39年に農学科の教授として着任し僅か5ヶ月で東大に転任したが、オリザニン(ビタミンB1)の発見で世界的にも有名である。また、宮沢賢治は大正4年農学第2部(後の農芸化学科)に入学し学んでいる。大正7年3月に出された農学第2部「得業論文」集には、宮沢賢治の直筆の論文「腐植質中ノ無機成分ノ植物ニ対スル価値」が残されている。昭和9年、東北地方は長雨冷害で大凶作となり、農学科や農芸化学科の教官は現地調査や研究、救荒食品に関する研究に従事した。その成果は「凶作に関する研究・第1報(昭和9年)〜8報(昭和14年)」としてまとめられている。また当時の冷害に関する標本も多数収集され、その冷害標本の一部は現在でも残され、当時の凶作を偲ぶ重要な資料となっている。
昭和15年以降、教授陣としては新制岩手大学農学部の基礎を作った人材が教鞭をとった。後に農学部長になった千葉春雄教授(肥料学)、大矢富二郎助教授(農薬学)、校長に就任し後に初代学長になった鈴木重雄教授(生物化学)、学部長になった長谷川米蔵教授(土壌学)、斗ヶ沢宣久教授(生物化学)らである。鈴木教授は鈴木梅太郎東大教授の直弟子であり、初めての農芸化学出身の校長であった。
新制大学と応用微生物学研究室の設置
昭和24年7月新制岩手大学農学部設立時の農芸化学科は、土壌学、肥料学、農産製造学、生物化学、栄養化学の5講座からなり学生定員30名であった。専門課程が始まるに伴い次第に講座が充実し、活発な研究教育活動が行われるようになった。この5講座体制は昭和37年まで続いた。昭和37年7月に応用微生物学講座増の概算要求が稔り、翌38年4月から応用微生物学講座が発足した。ここに農芸化学科は、土壌学、肥料学、農産製造学、応用微生物学、生物化学、栄養化学の6講座から構成されることになった。その後、農薬学講座や環境化学講座増設を要求したが認められず、平成3年の学科改組までは6講座体制を維持した。
農芸化学科棟の新築
長い間要望されてきた農学部校舎の改築が昭和37年度予算で開始され、農芸化学科棟の新築が同年7月より始まり、落成式は翌38年2月に挙行された。 農芸化学科棟の新築は、その後に続く本学部の建物改築計画の記念すべき出発となった。昭和44年3月に5号館が落成した。この建物は、山地利用学研究施設、農学科研究室、林学科研究室、農芸化学科実験室、農業機械学科実験室、講義室からなる。4号館の農芸化学科棟は、学科目制の割当面積でできており、昭和39年3月設置の修士課程を基礎とする他学科より狭いために、4号館の講義室2つと学生実験室が5号館に移転した。
大学院農学研究科(修士課程)の設置
昭和39年3月大学院農学研究科(修士課程)が設置され、昭和39年5月1回の入学式が行われた。ここに長年要求してきた大学院(修士課程)が発足した。農芸化学専攻は各講座4人の学生定員で総数24名であり、第1回生は5人であった。
教育・研究の変遷
盛岡高等農林学校・農芸化学科から岩手大学農学部・農芸化学科
農学第2部が農芸化学科に独立して学科目は大幅に増加・改変され、大正7年〜14年の授業時間表をみると、昭和期および新制大学のものと基本的には同様な内容である。また3年生になると卒業研究(得業論文提出)が課せられ、各教授に所属してテーマをもらい、今まで学んだ学業を生かして研究を行い、その成果を各自得業論文として提出した。
昭和期に入っても学科目については大きな変動はないが、無機化学、有機化学、発酵化学が加わり、また無機化学実験、有機化学実験、分析化学実験、食品化学実験、発酵化学実験、肥料学実験、土壌学実験、生物化学実験、栄養化学実験など実験が重視された。このような実験重視の考えは、農芸化学科の特徴であろう。
新制大学が発足し、第1回の卒業生を送る昭和28年に入ると、農学部は6学科34講座に整備拡大し、農芸化学科は土壌学、肥料学、産製造学、生物化学、栄養化学の5講座(定員30名)からなる。新制大学では専門分野別に講座制が導入されたため、授業科目は講座毎に大幅に整理された。昭和28年の農芸化学科の授業科目を昭和18年と比較すると、農林地質学、肥料製造、農業薬剤、発酵学、醸造学、有機合成化学、栄養化学などが新設された。各講座における担当教官は、土壌学(長谷川米蔵教授、吉田稔助教授)、肥料学(千葉春雄教授、大矢富二郎助教授)、農産製造学(野本只勝教授、塩田日出夫講師、菊池亮介助手)、生物化学(斗ヶ沢宣久助教授、高橋悌三助手)、栄養化学(小柳達男教授、晴山信一助手)であった。
5講座体制から6講座体制へ・応用微生物学講座の発足
昭和38年4月には応用微生物学講座が開設され、農産製造学および応用微生物学の授業科目は大幅に変更された。農産製造学(農産物利用学、畜産物利用学、食品製造機械学、農産物利用実験、水産物利用学)および応用微生物学(微生物生理学、微生物利用学、醸造学、応用微生物学実験)。昭和47年以降は、公害や環境汚染などの社会的背景に環境化学1・2が設けられた。昭和54年以降、平成3年の学科改組までは、分析化学1・2、有機化学1・2、環境化学U、分析化学実験、農芸化学物理実験、農芸化学特論、農芸化学概論及実習、化学情報処理などの講座共通科目が加えられた。このような授業科目の変遷には、社会情勢やそれに対応した学生教育の変化が伺える。
農芸化学科の教官と研究の変遷
新制大学発足から学科改組までの教官および研究の変遷を以下に示す。
《土壌学講座》
本講座は、長谷川米蔵教授(大正9年、昭和30年停年退職)、吉田 稔講師(昭和26年、同27年助教授、同39年教授、平成元年停年退職)で出発した。長谷川教授退職後は、吉田助教授と中館興一助手(昭和34年、同38年講師、同40年転出)で講座運営された。昭和40年代には、吉田教授、宮内信文助手(昭和41年、
同42年転出)、中村洋子助手(昭和42年、同44年退職)、香川尚徳助手(昭和43年、同45年助教授、同47年転出)、井上克弘助教授(昭和48年、平成元年教授)が担当した。吉田教授退職後は、井上教授、溝田知俊助教授(平成2年)で運営された。井上教授と溝田助教授は新学科に移行した。
初期の研究は、土壌と水の酸性の問題を中心に展開された。具体的には、土壌酸性の土壌化学的解析、酸性雨および酸性陸水に関する研究(玉川水系の酸性灌漑用水の酸性物質と水田土壌に及ぼす悪影響の問題)、黄砂の研究、松尾「五色沼」の湖色変化のメカニズムの解明、岩手県の天然湖沼の調査など(吉田・中館・宮内・中村)、湛水した火山灰土壌の物質代謝の研究、土壌pH測定の解析(香川)などである。その後は、有機配位子による非晶質・準晶質粘土生成の阻害、酸性雨および酸性陸水に関する研究、アジア地域に於ける広域風成塵に関する研究、日本の火山灰土壌の特性および国外の土壌特性に関する研究などが行われた(井上)。
《肥料学講座》
本講座は、盛岡農林専門学校在職の千葉春雄教授(昭和24年、同43年停年退職)および大矢富二郎助教授(昭和24年、同37年教授、同54年停年退職)で発足した。その後、渡辺 巌助教授(昭和41年、同56年フィリピン国際稲研究所在職のまま退職)が着任した。渡辺助教授退職後、高城成一助教授(昭和52年、同54年教授、平成3年停年退職)、柿木和雄助教授(昭和54年)、河合成直助手(昭和58年、平成3年講師)が着任した。柿木助教授と河合講師は新学科に移行した。
初期の研究は、作物生育と収量に対する肥料三要素効果(千葉)、リンゴ斑点落葉病の代謝毒素やコージ酸の抗菌作用など(大矢)であった。その後、土壌中のペンタクロロフェノールの土壌微生物への影響と微生物分解について研究(渡辺)、イネいもち病菌の細胞壁成分生合成および阻害剤の研究(柿木)、鉄キレート作用をもつ新規アミノ酸の一種「ムギネ酸」の発見(高城)、イネなどの作物根おける鉄吸収生理機作の研究(高城・河合)がある。この研究は、ムギネ酸の生合成経路とその作用機構やイネ科植物体内の鉄栄養生理などの研究へと発展している(河合)。
《農産製造学講座》
本講座は、野本只勝教授(昭和26年)、菊池亮介助手(昭和26年、同37年学芸学部講師転出)、塩田日出夫講師(昭和26年、同29年助教授)で出発した。その後、櫻井米吉教務員(昭和34年、同37年助手)が採用された。野本教授、塩田助教授、櫻井助手が新設の応用微生物学講座へ転出(昭和38年)したため、小田切 敏助教授(昭和29年総合農学科農村生活科学)が本講座助教授(昭和39年、同40年教授、平成2年停年退職)に移動した。その後、伊東哲雄助手(昭和38年、同46年講師、同56年助教授)、小野伴忠助手(昭和44年、平成2年助教授)が着任した。伊東助教授、小野助教授、亀井 茂助手(昭和32年農芸化学科教務員、平成3年助手)は新学科へ移行した。
応用微生物学講座新設後の農産製造学講座では、低温環境における動物のビタミンA代謝に関する研究や牛乳タンパク質の安定性に関する研究(小田切)、天然物の生理活性物質の検索および食品の香気成分や色素成分、脂肪酸組成などの解析(伊東)が行われた。その後、牛乳や大豆に含まれるタンパク質会合体の構造と性質および機能性ペプチドの研究などタンパク質化学・食品コロイド化学の分野が展開された(小野)。
《応用微生物学講座》
本講座は、野本只勝教授(昭和38年、同39年停年退職)、塩田日出夫助教授(昭和38年、同40年教授、平成3年停年退職)、櫻井米吉助手(昭和38年、同38年講師、同47年助教授、平成3年教授)の体制で発足した。その後、若尾紀夫助手(昭和44年、平成3年助教授)が着任した。櫻井教授と若尾助教授は新学科に移行した。
初期の研究は、糸状菌、特に麹菌の固体培養法の解析および麹菌の加水分解酵素(タンパク質分解酵素、ホォスファターゼ、ガラクトシダーゼなど)の産生と多型性に関する研究(塩田・櫻井・若尾)である。その後、糸状菌の増殖に関係する生理・生態、紅麹菌の系統分離株の選抜と細胞融合による育種(櫻井)、北上川酸性汚濁原因の究明、旧松尾鉱山酸性水の微生物(鉄酸化細菌・硫黄酸化細菌・ヒ素酸化細菌)の検索・生態・生理、新規光合成色素(Zn-BChla)含有好酸性好気性細菌の発見(若尾)について研究された。
《生物化学講座》
本講座は、斗ヶ沢宣久教授(昭和24年、同47年病死)、勝又悌三助手(旧姓高橋)(昭和28年、同37年講師、同43年助教授、同48年教授)で発足し、農学部で最初の女性教官として葛西千春助手(昭和39年、同46年退職)が採用された。その後、江尻慎一郎助教授(昭和48年)が着任したが、細胞育種実験施設教授として転出(昭和63年)したため、平 秀晴助教授(平成元年)が着任した。勝又教授と平助教授は新学科に移行した。
初期の研究は、魚類幽門垂の蛋白質分解酵素系、特にグリシルグリシンジペプチダーゼに関する研究(斗ヶ沢)、花粉の生化学的研究が行われた(斗ヶ沢・勝又)。花粉の生化学的研究では、アカマツ花粉の成熟から発芽に至る各種の物資変動とそれに関与する酵素(花粉の構成成分、糖質、核酸、ビタミン、各種リン化合物、フラボノイド色素、リン脂質、生長調節物質、酵素など)の研究が行われた。その後、絹フィブロインの生合成に関する研究、真核細胞のペプチド鎖延長反応機構の研究(江尻)、インターフェロンによる抗ウイルス作用の研究、ウイルスによる細胞融合の分子機構に関する研究(平)などが展開された。
《栄養化学講座》
本講座は、小柳達男教授(昭和26年、同36年転出)、晴山信一助手(昭和25年、同33年講師、同36年助教授、同43年教授、平成3年停年退職)で発足した。その後、船引龍平助手(昭和38年、同39年講師、同40年助教授、同47年転出)が着任した。その後、西沢直行助手(昭和47、
平成3年助教授)が採用され、船引助教授退職後は、野口 忠助教授(昭和49年、同53年転出)が着任した。西沢助教授は新学科に移行した。
当初の研究は、人と家畜の栄養問題を中心に展開された(小柳・晴山)。人の栄養素摂取不足と健康障害を中心とする実践的栄養学を展開し、ビタミン欠乏症や児童の栄養状況と生理機能に関する研究を行った(小柳)。その研究を引き継ぎ、人の栄養問題では高血圧症の発症因子といわれる食塩の過剰摂取に対するビタミンB群の有効性の解明、また家畜の繁殖障害と生産性向上、人の食物と家畜の飼料の栄養価を高める研究(高タンパク米の育成、雑穀の栄養価と有効利用)(晴山)、筋肉タンパク質の代謝の研究(船引)、エネルギー摂取と脂肪に関する研究(野口)、雑穀タンパク質の機能性および機能性食品の開発研究(西沢)が行われた。
平成 3年度学科改組:応用生物学科の設置と農芸化学科の解消
平成3年の学科改組により、農学科、農芸化学科、林学科および畜産学科の講座を再編して応用生物学科が設置された。本学科は、生物機能開発学専修、応用動物学専修、および生物資源利用学専修の3専修7中講座体制からなる。その中講座は、生物制御学、植物機能開発学、応用生物化学(以上生物機能開発学専修)、動物機能開発学、動物栄養学(以上応用動物学専修)、食糧栄養科学、木材利用科学(以上生物資源利用学専修)から構成される。生物制御学講座は植物病理学および応用昆虫学、植物機能開発学講座は育種学および肥料学、応用生物化学講座は応用微生物学および生物化学の旧講座が母体となっている。動物機能開発学講座は動物育種学および家畜繁殖学、動物栄養学講座は家畜飼養学および飼料学から構成される。さらに、食糧栄養科学講座は栄養化学および農産製造学、木材利用科学講座は木材工学および木材化学の旧講座からなる。
教官と研究の変遷
応用微生物学研究室は、生物機能開発学専修の応用生物化学講座に所属した。本講座は、旧農芸化学科生物化学講座の勝又悌三教授(平成7年停年退職)および平 秀晴助教授(平成7年教授)、応用微生物学講座の櫻井米吉教授(平成9年停年退職)および若尾紀夫助教授(平成9年教授)で発足した。その後、 生物化学分野の山下哲郎助手(平成6年、同11年助教授)、応用微生物学分野の礒部公安助教授(平成10年)が着任した。
本講座の研究は、花粉の生化学的研究(勝又)、インターフェロンによる抗ウイルス作用の研究、ウイルスによる細胞融合の分子機構に関する研究、真核細胞のタンパク質生合成の制御機構の研究(以上平)、タンパク質の細胞内輸送機構の研究、生体エネルギー論(以上山下)、麹菌の各種加水分解酵素の生産・分離精製・諸性質の研究、紅麹菌菌株の系統解析(以上櫻井)、好酸性従属栄養細菌の分類・生態・生理の研究、好酸性従属栄養細菌の光合成機構に関する研究(以上若尾)、微生物の産生する新規酵素の探索、微生物酵素の構造と機能解析およびその応用(以上礒部)などである。
平成12年度学部改組:農業生命科学科への再編
平成12年4月、従来の4学科27中講座は、農業生命科学科・農林環境科学科・獣医学科の3学科11大講座に改組された。農業生命科学科は、植物生産学講座・動物科学講座・生物機能科学講座・食品健康科学講座の4大講座、教員定員は教授18名、助教授19名、助手4名(総計41名)から構成される。
農業生命科学科では、遺伝子工学などのバイオサイエンスを基礎に環境と調和した農畜産物の生産や安全な食品の製造など、生物資源のより高度な利用技術について分子レベルからフィールドレベルにわたって教育研究することを目標にしている。即ち、寒冷地に適した作物や動物の作出のため、分子レベルでの生物・生命の特質の解明、フィールド科学の手法を取り入れた農業生産技術の基礎的問題の解明、遺伝子工学など先端的なバイオサイエンスによる生物の機能や生存生長の仕組みの解明、および健康維持機構の解明と人間の健康に貢献する食品の開発などについての教育研究を附属農場や附属寒冷バイオシステム研究センターと協同して行う。そのため、本学科には植物生産学講座、動物科学講座、生物機能科学講座、食品健康科学講座の4講座が置かれている。応用微生物学研究室は、生物機能科学講座(教授6、助教授6)に再編された。
《生物機能科学講座》
近年の生物学、化学、物理学などの基礎的学問分野の発展に伴い、急速に発展してきたバイオサイエンスと呼ばれる学問分野を中心に幅広い教育研究を行う。自然界における動植物・微生物の機能や生存生長の仕組みを分子・細胞・固体・生態系の各レベルで解明し、同時にそれを人類生存に役立てることを目標とする。具体的には、生物のゲノム解析、生物の生理、形態、病理的現象に関わる生理活性物質等の形質を決定する仕組み、その遺伝や遺伝子発現機構、さらにそれら生物のもつ機能の有効利用など多岐にわたる。
本講座の各専門分野は、植物病理学分野(吉川信幸教授、磯貝雅道助手)、応用昆虫学分野(鈴木幸一教授)、植物育種学分野(高畑義人教授、渡辺正夫助教授)、植物生理栄養学・農薬学分野(柿木和雄助教授、河合成直助教授)、生物化学分野(平 秀晴教授、山下哲郎助教授)、応用微生物学分野(若尾紀夫教授、礒部公安助教授)が担当する。
◇植物病理学分野
果樹のウイルス病、植物ウイルスの構造と機能、キリてんぐ巣ファイトプラズマ(吉川)、植物ウイルスとゲノムにコードされるタンパク質、果樹に感染するウイルス(磯貝)について研究を行っている。
◇応用昆虫学分野
昆虫の休眠を制御する因子の構造と機能、昆虫の機能性物質の応用開発(鈴木)について研究を行っている。
◇植物育種学分野
花粉不定胚形成機構に関する育種学的研究、アブラナ属および近縁属植物の種分化、ダイズ属植物の種分化と成分育種、生物工学的手法による植物育種技術の開発(高畑)、アブラナ科植物の自家不和合性における自他認識機構の解明、高等植物における花器官成熟に関連した遺伝子の分子遺伝学的解析(渡辺)について研究を行っている。
◇植物生理栄養学・農薬学分野
イネいもち病剤の作用機構、糸状菌の細胞周期の調節(柿木)、イネ科植物におけるムギネ酸の生合成経路、イネ科植物の鉄栄養生理、イネ科培養細胞によるムギネ酸の生産(河合)について研究を行っている。
◇生物化学分野
ウイルスによる細胞融合反応の分子機構、真核細胞のタンパク質生合成の制御機構、インターフェロンによる抗ウイルス作用(平)、タンパク質の細胞内輸送機構、生体エネルギー論(山下)について研究を行っている。
◇応用微生物学分野
好酸性従属栄養細菌の分類・生態・生理、重金属耐性機構、好酸性好気性光合成細菌の光合成系(若尾)、微生物の産生する新規酵素の探索、微生物酵素の構造と機能、微生物酵素の応用(礒部)について研究を行っている。
研究の詳細については、 研究分野・研究業績を参照してください。
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