植物病理学

 「病気」という言葉は「健康な状態」と対をなして使われる。健康な植物は、根から水分と無機養分を吸収し、葉では太陽エネルギーを利用して光合成を行い体全体の細胞で盛んに新陳代謝を行っている。その結果、根や茎は伸長し、葉が生い茂って花を咲かせ実を結ぶ。このような正常な生命活動が何らかの原因で乱されると、代謝は狂い、形の上でも異常が現れる。たとえば、葉に斑点や輪紋などが現れ、落葉したり、根からの水分の吸い上げが悪くなって植物全体が萎れたり、茎の成長が止まり、花が咲かず実がならないなどの現象がおこる。これらの症状をわれわれは「病気」と表現する。
 
・・・植物の病気の原因を探り、その伝染方法などを見極め、それを防ぐさまざまな基礎的、応用的方法を研究する学問分野が植物病理学 (Plant Pathology)または植物病学 (Plant Disease Science)ある(久能 均ら著「植物病理学概論」(養賢堂)より)


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