家畜栄養学実験 (前期・後期 開講)

対 象 学 生

講座等(必修・選択別、単位数)

担当教官(所属、所在)

応用生物学科

(応用動物学3年次)

動物栄養学(必修、2単位)

志賀瓏郎(応用生物学科、3号館2階)

佐野宏明(応用生物学科、3号館2階)

白山 勝(応用生物学科、3号館3階)
            

授業の目標

 家畜は種々の生命活動を通じて生産行為を営んでいる。家畜栄養学実験では、生理機能、消化・吸収過程および血液成分の測定を通じて家畜の生命現象の一端を知り、測定の理論と技術を修得させることを目的としている。主として以下の3項目について実習を行う。

 

課題1 採食に伴う生理反応、血液成分およびルーメン内VFA濃度の変化

 ヒツジを用いて採食行動とそれに伴う生理機能がどのように変化するのかを観察し、合わせて血液成分、ル−メン内で産生される揮発性脂肪酸 (VFA) 濃度を測定する。

課題2 消化率の測定

 家畜が栄養素を体内に取り込むために、消化管での消化・吸収機能が重要である。本実験では全糞採取法と指示物法により飼料の消化率を測定し、家畜の消化吸収機能と飼料の栄養価を評価する。

課題3 グルコース注入に伴う血漿グルコース濃度の変化

 血糖値は、生体内で極めて恒常性の保たれているものの一つである。本実験では、ヒツジの血中にグルコースを注入し、血漿グルコース濃度がどのように変化するのかを酵素法を用いて測定する。


授業計画

第1〜2回 実験講義:実験の概要説明

第3〜12回 ヒツジの採食に伴う生理反応および血液成分の変化

1)毎日の動物管理法

2)動物の生理反応の観察および血液の採取

3)血液成分(グルコース、乳酸、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの定量)

4)ル−メン内溶液の採取およびVFAの定量

第13〜22回 ヒツジを用いた消化率の測定

1)サンプルの採取、調整

2)全糞採取法による消化率の測定

3)指示物質法による消化率の測定

4)飼料成分の測定

第23〜26回 ヒツジにおけるグルコース注入に伴う血漿グルコース濃度の変化

1)グルコース注入および血液サンプルの採取

2)酵素法によるグルコース濃度の測定

第27〜30回

1)デ−タ整理

2)後かたずけ


 

教科書、教材、参考書

動物栄養学講座作成のテキストを使用する。

授業の形式

個別の実験を基本とするが、内容によりグル−プ実験も行う。

成績評価の方法

出席数、実験態度およびレポ−トの内容により、総合的に判断する。

履修にあたっての留意点

実験の前に詳しい手順を説明するが、あらかじめテキストで予習して実験の理論と手順を理解しておくこと。


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