家畜栄養学 (前期・後期 開講)
授業の目標
近年、バイオテクノロジ−をはじめとした新技術の畜産への導入や栄養的・医学的見地から食品の質に対する感心が高まり、さらには地球環境や動物福祉に対する意識の向上などから、畜産をとりまく環境は大きく変化しつつある。そのなかにあって、家畜栄養学は永年にわたり構築されてきた畜産学の根幹の一つをなす学問分野であり、重要かつ広範な学問領域を取り扱う。 本講義では最近の畜産学の発展に対処できるように、まず、家畜栄養学の基礎を中心に講義を進める。さらに可能な限り最新の知見を授業に織り込むことで、将来への展望を育成する。
授業の概要
家畜栄養学の講義は、"家畜に必要な栄養素”、”家畜の消化器官と飼料の消化”、 ”栄養素の利用と代謝”および”エネルギ−の利用と代謝”までを概説する。教科書以外の教材も利用して、より詳細な飼料の消化と栄養素の吸収メカニズムや栄養素とエネルギ−の利用と代謝について最近の知見の解説を加え、理解を深める。
授業計画(前期は15回まで)
第1〜3回 家畜栄養学の概念と展望および栄養素と飼料成分
第4〜9回 炭水化物、脂質、タンパク質の分類と性質
第10〜12回 飼料に含まれるビタミン、ミネラル等、微量成分と機能
第13〜15回 家畜の消化器官の構造と機能
第16〜17回 消化と吸収に関するトピックス
第18〜20回 炭水化物の利用と代謝
第21〜23回 脂質の利用と代謝
第24〜26回 タンパク質の利用と代謝
第27〜28回 動物におけるエネルギ−の必要性と利用形態
第29〜30回 エネルギ-代謝のトピックス
教科書、教材、参考書
「動物栄養学」(奥村純一、田中桂一編、朝倉書店)を教科書として使用する。 参考書には「家畜栄養学」(小野寺良次ほか5名共著、川島書店)、「改訂版・基礎飼養学」(亀高正夫ほか3名共著、養賢堂)などがあり、図書館に所蔵。
授業の形式
講義を主体とし、必要に応じてOHPやスライドを使用する。
成績評価の方法
学期末試験および出席で評価する。
履修にあたっての留意点
前・後期で担当教官は異なるが、通年授業で4単位とする。 ただし、獣医学科は選択(2年次前期)として2単位を認める。
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