岩手大学農学部附属演習林が附属農場と統合してできた寒冷フィールドサイエンス教育研究センターは、寒冷地における総合的、実践的な教育研究及び地域貢献を行うことを目的として設立されました。
旧附属演習林は循環型森林技術分野に位置づけられ、御明神演習林と滝沢演習林そして実験苗畑をフィールドにもつこととなりました。二つの演習林はどちらも大学キャンパスから近く、それでいて両演習林は気候、地質、植生などの条件を異にしています。
これらの対照的な立地の特性を活かして、森林科学の応用的、実践的な研究や森林管理技術者の養成、そして公開講座やフィールドセミナー等を通して地域への貢献を行っています。
御明神演習林は盛岡高等農林学校の設置に遅れること3年、明治38年12月農商務省から国有林の所管換(170万坪余)を受けて、盛岡高等農林学校附属演習林として設置されたのが始まりです。昭和39年11月に隣接の農学部附属経済農場山林を整理替して、現在の総面積1,040.3haとなっています。
滝沢演習林は大正2年3月、農商務省から相善山国有林の所管換(45.5万坪余)を受けて設置されました。大正8年10月には、これに北接する菖蒲沢及び野沢山国有林(43.9万坪余)を譲り受けて拡大しました。その後、旧国鉄東北本線の路線変更による交換分合、四十四田ダム用地としての建設省への所管換などで地積・形状に変動があり、現在の総面積は280.5haとなっています。
御明神演習林は総面積1,040.3haで、明治38年の開設以来1世紀を越える歴史を有しています。盛岡市内の大学キャンパスから西に約23km、JR田沢湖線春木場駅の南約4kmの所に位置しています。
本演習林の大部分は北上川支流雫石川の小支流赤沢川の源流部に相当します。地質は新第3期層で一部に流紋岩、石英安山岩が分布しています。この一帯は雫石盆地から奥羽山脈への移行帯にあたります。本演習林の中央部から西部にかけては急峻な丘陵や段丘となっています。
御明神総合施設前(標高240m)における気象観測値は年平均気温9.5℃、年降水量1,940mmで、東北地方北部における裏日本的な気候下にあります。海抜高の範囲は230~682mです。
日本海側の植物相を有し、山岳林における持続的森林経営のモデル林として研究、教育を行っています。上流域には針広混交林や貴重な天然のスギ・ヒバ林が、下流域には広葉樹を主とする二次林が広がります。生態学的な基礎研究や循環型森林管理技術の研究はもとより、高性能林業機械と路網による作業システムの研究も進められています。
施設設備として教室(収容定員40名)、製図室(収容定員55名)、宿泊棟(宿泊定員72名)、食堂、厨房、浴室、洗面所等が整備されています。
白旗 学 | 助教 |
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佐々木 一也 | 技術室長 |
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濱道 寿幸 | 技術専門職員 |
渡邊 篤 | 技術専門職員 |
押切 智博 | 技術職員 |
髙橋 健保 | 技術職員(再雇用) |
高性能林業機械を中心に、実習・研修・森林管理に必要な機械類を所有しています。
バックホウ (HITACHI EX135) |
バケット容量0.45m3 バケットorハーベスタヘッドを装着 |
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ハーベスタヘッド (PONSSE H60e) |
HITACHI EX135に装着 |
タワーヤーダ (及川自動車RME-200T) | 移動式架線集材車両 主にランニングスカイライン方式 |
マイクロバス (三菱ふそう ROSA) |
乗車定員29名 技術職員3名が運転可能 |
ダンプ (三菱ふそう ファイター) |
8tクラス,4t積 |
滝沢演習林は総面積280.5haで、盛岡市内の大学キャンパスから北に約10km、いわて銀河鉄道巣子駅から東に500mのところに管理棟があります。東側は北上川流域の四十四田ダムに接し、他は住宅地や民有地に囲まれ、緑地は独立しつつあります。地質は古生層の上に岩手産の火山灰が厚く堆積したもので、主に黒色土です。海抜170~270mの丘陵地であり年平均気温9.7℃、年降水量1,256mmで、東北地方北部における表日本型の気候下にあります。
太平洋側の植物相を有し、都市近郊における里山森林教育林として研究、教育を行っています。樹齢170年に及ぶ天然アカマツの美林をはじめ、4割を占める人工林の中には樹齢170年近くのスギ林や多種にわたる針葉樹・広葉樹見本林が存在し、学術研究に広く使われています。都市近郊林の特徴を活かした野生動物の生態・管理の研究や、一般市民を対象とした森林教育イベントも頻繁に開催しています。
施設設備として教室(収容定員40名)と宿泊棟(宿泊定員40名)、食堂、厨房、浴室、洗面所等が整備されています。
山本 信次 | 教授 |
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菊地 智久 | 技術専門職員 |
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麻生 臣太郎 | 技術専門職員 |
菅原 大輔 | 技術専門職員 |
成澤 朋紀 | 技術職員 |
実習・研修・森林管理に必要な機械類や高性能林業機械を所有しています。
バックホウ (CAT308E 2CR) | バケット容量0.28m3 バケットorグラップル装着 |
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バックホウ (CAT315FL) | バケット容量0.52m3 ハーベスタ装着 |
ハーベスタヘッド (WOODY 50) | CAT315FLに装着 曲がり材の造材が可能 |
フォワーダ (IWAFUJI U4-B) | 積載式集材車両 不整地走行可能なゴムクローラ式 |
ダンプ (ISUZU エルフ) | 8tクラス,2t積,クレーン装備 |
●岩手大学 農学部 附属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター(FSC)
〒020-8550 岩手県盛岡市上田3丁目18-8(岩手大学農学部事務室)
JR東北本線「盛岡駅」から徒歩で約25分 約2.0km
●岩手大学 御明神演習林
〒020-0581 岩手県岩手郡雫石町御明神大石野
JR田沢湖線「春木場駅」から徒歩で約40分 約3.5km
東北自動車道「盛岡IC」から国道46号線を車で約35分 約18.0km
●岩手大学 滝沢演習林
〒020-0623 岩手県滝沢市楢の木沢80
いわて銀河鉄道IGR「巣子駅」から徒歩で約10分
東北自動車道「滝沢IC」から車で約16分 約5.0km
・平成27年度文部科学省業務『成長分野等における中核的専門人材養成等戦略的推進事業』の成果である『事業報告書』と『テキスト』が出来上がりました。
●事業報告書森林 ファイル 中核_報告書 full .pdf(PDF,17.9MB)
●人材育成テキスト1
ファイル 生物多様性に配慮した森林管理技術の基礎.pdf(PDF,11.6MB)
●人材育成テキスト2
ファイル 車両系伐出システムの運用と森林作業道の計画技術.pdf
(PDF,11.8MB)