寒冷バイオシステム研究センター | ||||||||||||||
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>年報 2004 (Vol.7)>III | [ 目次 | II | III | IV | V | VI | VII | VIII ] |
(1) 染色体遺伝子の複製と転写を統御するメカニズム
(2) リンドウ越冬芽の形成、寒冷耐性、休眠の機構
(3) リンドウの生理活性物質の検索、作用機構
本研究では、細胞分裂の際、遺伝子の複製(コピー)が染色体上のどこから始まるかが周辺遺伝子の発現のオン−オフにどのように関わるかについて調べている。
我々はこれまで複製開始および転写プロモーターの2つの機能を持つoriA1領域をアルドラーゼB(AldB)遺伝子上流に見いだし、その機能を解析してきた。
oriA1に結合するAlF-C蛋白質が複製開始領域認識複合体ORC (Origin Recognition Complex) のサブユニット(Orc1)と結合することを明らかにした(斎藤ら、Nucleic
Acids Res., 2002)。これは、哺乳動物の複製開始位置の決定が、AlF-CなどのDNA結合因子を介したORCのリクルートによっておこることを示唆した初めての例である。これ
によって、これまで混沌としていた高等生物の複製開始領域には共通配列がないのかという疑問を解決できる。
本年度はoriA1をマウス染色体に導入するとこれが複製開始活性を有することを示し、また、AlF-Cが結合するC配列に変異を導入した場合に複製活性が減少することを明ら
かにした。これらの研究結果から、AlF-Cを介してサイトC配列が複製開始領域の決定に関わることが明らかになってきた。また、oriA1中のPPuサイトに結合する因子として
Purタンパク質を同定し、PPuサイトを欠失させると、oriA1の複製開始活性が消失することを明らかにした。これらの結果から、哺乳類ではORC以外のタンパク質が複製オリ
ジンに結合することが複製開始に重要な役割をはたしていることが明らかになってきた。
リンドウ切り花の生産は岩手県が全国一である。主な切り花品種であるエゾリンドウ(Gentiana triflora)はF1品種として生産されているが、親株は自殖弱勢が
強く、自殖を重ねると形質が弱まったり変化したりする。このため、親株の効率的な維持、増殖法の確立のために、越冬芽形成能力の向上が緊急の育種目標となっている。
我々の研究分野は、岩手県安代町花き開発センターと共同でこの問題に取り組んでいる。
現在までに、越冬芽で特異的に発現するタンパク質および他に比べ越冬芽で濃度の高いタンパク質を13種類同定した。それらの部分アミノ酸配列を決定した結果、興味あ
ることに、それらの中には国内外の他の研究グループが通常低温などのストレスで誘導されるタンパク質として同定したものが7種類存在した。この結果は、通常のストレス
誘導とは異なったストレス誘導性タンパク質の発現制御系がリンドウ越冬芽に存在する可能性を強く示唆した。この機構が寒冷耐性や休眠とも連携している可能性がある。
本年度はこれらのタンパク質で特にW14、W15に注目し、その酵素活性について生化学的性質、発現部位について研究を行った。
リンドウの根は地中深く生長し、側根も多数あり、さらに腐敗しにくく処理が困難である。このため、切り花生産者(農家)にとっては”産業廃棄物”となっている。一
方、根は健胃などの薬効をもつといわれ、古くから漢方薬素材として用いられている。しかし、このような素材としては中国から安価なものが輸入されており、県内(国内)
農家が商品にしようとしても太刀打ちできない。このような背景で我々は表記の研究を開始し、根の有効利用を図ろうとしている。
リンドウ成分の薬理作用については特定酵素活性の阻害など既に幾つかの研究論文が国内外から報告されているが、当研究分野の主たるテーマである細胞増殖・複製に関
する研究は見あたらない。そこで、根から水溶性抽出物を調製して種々の培養ガン細胞に加えて見たところ、細胞死誘導あるいは増殖停止効果が認められた。そこで、ヒト
腎ガン細胞をマウス皮下に移植しリンドウ抽出物を毎日1回経口投与(マウス体重10gあたり3.3mg乾重量の抽出物)したところ、増殖を遅延させる効果が見られた。また、
リンドウ根エキスが細胞のアポトーシス経路にどのような影響を与えているかについて研究を行っている。
マウスに抽出物を与えても体重増でみたかぎり強い毒性もなさそうである。安代町では、リンドウ根の乾燥粉末を用いて日本酒やアイスクリームを試作しているが、このよ
うな食品に予防医学的な付加価値を付与できればと考えている。
(a) 学会発表
斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
M期におけるラットOrc1の細胞内局在性の解析
日本農芸化学会2004年大会,広島.
下平 義隆,斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
複製オリジン/プロモーターに結合する一本鎖DNA結合因子PurαおよびPurβ
日本生化学会東北支部第70回例会,田沢湖.
南 宏幸,高橋 淳子,森 大輔,斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
哺乳類におけるDNA複製開始領域決定機構の解析
第17回DNA複製・分配ワークショップ,仙台.
南 宏幸,斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
動物細胞におけるDNA複製開始領域の機能
第5回岩手ゲノムサイエンス研究会,盛岡.
斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
ゲノムDNA複製開始タンパク質Orc1のM期中心体局在による新機能解析
第5回岩手ゲノムサイエンス研究会,盛岡.
南 宏幸,高橋 淳子,斎藤 靖史,堤 賢一(2004)
哺乳類のDNA複製開始点決定には塩基配列特異的なDNA結合因子が関与する
第27回日本分子生物学会年会,神戸,講演要旨集,531.
Tsutsumi, K., M. Takahashi, T. Hikage, T. Yamashita, Y. Saitoh, and M. Endou(2004)
Identification of Proteins Enriched in The Overwinter Buds of The Gentian Plant: Their Possible Involvement in Cold Tolerance
7th International Plant Cold Hardiness Seminar, Sapporo, Japan.
温帯から亜寒帯に生息する植物は、寒冷な気候に適応するための様々な自己防衛システムを備えているが、その詳細な機構解析が進んでいない。よって、寒冷地農業の作 物生産にとって非常に有用な形質であるにもかかわらず、育種への応用がほとんど計られていないのが現状である。本研究分野では、寒冷地適応型植物が有する独自の有用 物質を分子レベルで解明するための研究を展開している。
(1) シロイヌナズナの春化を制御する因子の単離同定春化は、秋に発芽した植物が冬に花を咲かせてダメージを受けないように一定期間の低温環境(冬季)を経験しないと栄養成長から生殖成長への移行が起こらない(花芽 が形成されない)機構である。最近になり、共同研究者である英国ジョンイネスセンターのC. Dean教授のグループにより春化を誘導する因子としてVRN1とVRN2が、そして春 化を抑制する因子としてFRIが単離同定され、解析が進められている。しかし、春化誘導経路には更なる複数の未知遺伝子が存在すると考えられており、それらの同定が春化 を取り巻く分子機構の解明に欠かせないと考えられている。そこで本研究では、すでに単離されているVRN1、VRN2およびFRIを用いて、それらと相互作用する因子の単離を試 みた。その結果、複数の候補遺伝子が単離できており現在それらが春化誘導経路に関与する新規遺伝子であることを確認するために変異株を用いて春化要求性の解析を行っ ている。本研究は、英国ジョンイネスセンターとの共同研究である。
(2) VRN2類似の新規ポリコーム遺伝子とオオムギ春化機構との関連性人類の主要な食物である麦類も春化要求性植物であるが、シロイヌナズナと異なり分子レベルでの研究が進んでいないのが現状である。そこで本研究分野では、シロイヌ ナズナで報告されている春化関連遺伝子(VRN2)のホモログを単離し、麦の春化も同様に機構で制御されているのか否かの検証を行っている。本研究では、オオムギの春化 処理とVRN2類似遺伝子の発現制御に相関性があるか否かの解析を行った。その結果、単離したVRN2類似遺伝子の発現は恒常的であり春化の前後で変化がないことが明らかと なった。しかし、ウエスタン解析の結果、VRN2類似遺伝子がコードするタンパク質が時期特異的に修飾を受けていることも明らかとなり、この修飾と春化との関連性を解析 している。
(3) 寒冷地適応型作物である麦類特異的なタンパク質P23kの機能本研究分野では、オオムギやコムギなどの寒冷地に適応したイネ科作物のみが持つ新規タンパク質(P23k)を同定し、種子を出入り口とした糖の転流乃至はその制御機構 に関与していることを突き止めつつある。しかし、P23kには機能推定に繋がる既知のドメインやモチーフ構造が存在しないことからP23kの転流機構における詳細な機能や寒 冷地適応のいかなる役割を果たしているかは不明である。そこで本研究では、オオムギの一生を通じたP23kの発現解析を詳細に行うとともに、細胞内でP23kと共同で働く因 子の単離同定を試みた。その結果、P23kはオオムギ全ての生活環で糖の転流が生じている部位特異的に発現が起きていることが明らかとなり、麦類特異的な新規転流関連因 子であることが明らかとなった。また、P23kには複数の共同で働く相互作用因子が存在することも明らかとなり、現在、免疫沈降法や酵母のTwo-hybridシステムを利用して P23k相互作用因子の同定を試みている。
(4) リンゴの花芽形成を支配する因子の単離と機能解析リンゴは比較的寒冷な地域での栽培に適していることから、岩手県が位置する北東北地方は我が国におけるリンゴの主要生産地となっている。それに伴い当地域にはリン ゴを研究対象とする研究機関が数多く存在し、これまでに「ふじ」「さんさ」等の日本を代表する有用品種が品種改良により作られてきている。しかし、バラ科の木本植物 であるリンゴは苗の状態から実をつけるまでに10年以上の期間を要することから有用品種の選定に多大な労力と時間がかかっているのが現状である。そこで本研究では、リ ンゴ花成(結実)時期の人為的な制御を目的に、リンゴの花成に関与する遺伝子を同定し機能解析を試みている。これまでのところ、シロイヌナズナで単離されている花芽 形成関連遺伝子のホモログを単離することに成功している。現在は、主として花成抑制因子であるEMF2に的を絞って解析を行い、その欠損株で花成が促進されるか否かの確 認実験に取りかかっている。なお、本研究は独立行政法人・生物系特定産業技術研究機構・果樹研究所との共同研究である。
(a) 学会発表
及川 愛,江尻 愼一郎,木藤 新一郎(2004)
物質転流への関与が期待されるオオムギ特異的タンパク質(P23k)の機能解析
第45回日本植物生理学会年会,東京.
木藤 新一郎(2004)
オオムギ胚盤特異的タンパク質の解析
NIASシンポジウム:植物プロテオーム研究の最前線,つくば.
(b) 他の学内研究室および学外研究機関との共同研究(下線は当センター所属の教員、院生、学生)
高橋 正,木藤 新一郎,鈴木 幸一,平 秀晴,山下 哲郎(2004)
カイコフィブロインの分泌輸送系関連因子の探索
日本蚕糸学会第74回学術講演会
本研究分野は、植物の低温適応のメカニズムを総合的に解明し、その成果を利用すること目的としている。現在、外来遺伝子を導入して低温などの環境ストレスに耐性を 持つ植物を作成することが試みられているが、その試みが実用化されるためには、導入対象となる遺伝子がどのようなメカニズムでストレス耐性を増大させるのかという機 能評価を行う必要がある。その基礎データを得るため、本研究分野では、植物の低温適応分子機構の解明、また、植物が低温下で生育できる機構を応用した植物遺伝資源の 長期保存システム確立を目指して研究を行っている。以下に、平成16年に得られた主な成果を記す。
(1) 植物の低温馴化過程の解析
モデル植物として広く用いられているシロイヌナズナは、非常に短い時間(<6時間)で低温馴化が可能な植物で、低温馴化や凍結傷害機構と分子生物学知見を結びつけ
る最適材料の一つである。本研究室では、低温馴化初期過程で特異的に出現する細胞膜タンパク質のいくつかの機能を解析する研究を行っている。本年度は、その中から
lipocalin-likeタンパク質(AtLCN)をコードする遺伝子を恒常的に発現したシロイヌナズナ形質転換体を作成し、このタンパク質の耐凍性に対する機能評価を行った。
その結果、AtLCN形質転換体は、未馴化の状態で葉のレベルで耐凍性は増大するものの、個体レベルでは大きな違いが見られなかった。単離プロトプラストでは、比較的
高い凍結温度で出現する凍結傷害発生機構を抑える効果がある結果を得た。さらに、低温馴化後の植物体を凍結したところ、AtLCN形質転換体は野生型と比較して高い凍結耐
性を示すことが明らかとなった。これらの結果に対する分子的説明は、まだ確定しておらず、現在、細胞レベルでの解析を進めるとともに、組み換えタンパク質を用いた試
験管内での脂質−タンパク質の相互作用を解析する実験の準備を進めている。
さらに、凍結耐性の異なるコムギ品種を用いた低温馴化過程で細胞内に蓄積される適合溶質の細胞内局在性を調べる実験を昨年に続いておこなった。改良疎水性溶媒密度
勾配分画法により、細胞内各画分に存在する適合溶質を分画した後に、適合溶質を定量した。その結果、従来推定されてきたように、適合溶質の特異的な細胞内局在性は余
り認められないことが判明した。しかし、細胞質には多量の糖が蓄積していることから、凍結脱水ストレスの緩和に大きな効果を持っていることが示唆された。引き続き、
本解析法をシロイヌナズナに応用し、現在解析を進めている。それらの結果から、細胞種間での相違性・類似性を調査する予定である。
シロイヌナズナ培養細胞を用いた低温馴化分子機構の解析(理化学研究所との共同研究)では、低温馴化2日目で一過的に起こる耐凍性の増大と密接に関わっている生理
学的要因(浸透濃度、糖含量など)は見いだされず、他に大きな要因が存在していることが強く示されている。そこで、マイクロアレイ実験を行い、培養細胞と植物体の低
温馴化過程における遺伝子発現プロファイルの比較により、いくつか興味深い遺伝子を見いだした。さらに、タンパク質解析をあわせて行うことにより、より詳細な培養細
胞の低温馴化過程に係わっている因子を同定することを目指して研究を進めている。
さらに、当研究室では、低温(0℃以上)で傷害が発生するトマトの解析を行っている。トマトの栽培種に比べ野生種は低温耐性が非常に大きく、それらを比較すること
で低温耐性に重要な因子を同定することを目指している。さらに、最近、凍結耐性獲得に重要な転写因子(CBF/DREB)が、低温耐性にも係わっていることが示唆されている
が、この転写因子、及び、その標的遺伝子の発現プロファイルについて、野生種と栽培種との間で比較することを計画している。
地球規模で進む環境変動や過度の開発によって、日々刻々失われている貴重な植物遺伝子資源を安定した状態で長期間保存するため、超低温(−196℃)における水のガ ラス化を利用した保存法に関する研究を進めている。本年度は、今まで行ってきたリンドウ茎頂の保存に加えて、ハヤチネウスユキソウ、フサスグリ、などについても研究 を進め、高い生存率で保存する方法の確立に成功した。以上の結果は、ガラス化を基本とした超低温保存法は、非常に広範囲の植物種に対して有効な保存法として利用でき る可能性が高いことを示している。
(3) ザゼンソウの発熱制御システムの解析早春に花を咲かせるザゼンソウは氷点下を含む外気温の変動にもかかわらず、その発熱部位である肉穂花序の温度をほぼ20℃内外に維持する能力を有している。本研究に おいては、肉穂花序における熱産生の素反応の関わる因子の解析等を通じて、植物界では例外的な存在である発熱植物の温度制御システムに関わるメカニズムを明らかにす ることを目的としている。これまでの研究で、本植物の高レベルの発熱反応はそのミトコンドリアで発現している特異的な蛋白質が密接に関与していることを明らかにして きた。また、ザゼンソウにはその恒温性を保証する極めて精密な温度制御システムが存在し、その温度認識に関わる閾値は、±0.9℃であることが判明した。さらに、ザゼン ソウから抽出および再構成した温度制御アルゴリズムは、従来型PID制御方式とは大きく異なる原理で動作していることを突き止め、同アルゴリズムに基づいて動作する工学 的な制御装置の開発に着手した(工学部・長田 洋助 助教授との共同研究)。この成果は、生物をモデルとした制御システムの産業上の応用に結びつくことが予想され、今 後の大きな展開が期待できる。
(a) 発表論文および著書 発表論文
Tanaka, D., Niino, T., Isuzugawa, K., Hikage, T. and Uemura, M. (2004)
Cryopreservation of shoot apices of in-vitro grown Gentian plants: comparison of vitrification and encapsulation-vitrification protocols.
CryoLetters 25: 167-176. [Summary]
著書
上村 松生(2004)
植物細胞の凍結過程の解析
冷凍 79: 18-23.
伊藤 菊一(2004)
植物の発熱現象と植物ホルモン
植物の生長調節 39: 167-173.
佐々木 裕,吉田 理一郎,篠崎 一雄,上村 松生(2004)
シロイヌナズナ培養細胞の凍結耐性増大カイネッティクスの解析
日本植物生理学会2004年度年会,東京.
鎌田 崇,上村 松生(2004)
コムギのプラス温度域およびマイナス温度域の低温馴化過程における適合溶質細胞内局在性の変化
日本植物生理学会2004年度年会,東京.
伊藤 菊一(2004)
ザゼンソウの発熱応答システム
基礎生物学研究所研究会(招待講演),岡崎.
Y. Kato, K. Ito(2004)
Characterization of mitochondrial respiratory activities in the thermogenic spadix of skunk cabbage, Symplocarpus foetidus.
第45回日本植物生理学会年会,東京.
T. Ito, K. Ito(2004)
Are body temperatures of plants chaotic? Nonlinear analyses of temperatures in the spadix of skunk cabbage, Symplocarpus foetidus.
Dynamic Days 2004, Twenty-Third Annual International Conference, NC, USA.
Kamata, T. and M. Uemura(2004)
Subcellular localization of the compatible solutes in wheat seedlings during the first- and second-phase of cold hardening: comparisons among cultivars
with different freezing tolerance.
7th International Plant Cold Hardiness Seminar, Sapporo, Japan.
Tominaga, Y., C. Nakagawara and M. Uemura(2004)
Effect of plasma membrane-associated proteins on acquisition of freezing tolerance in Arabidopsis thaliana.
7th International Plant Cold Hardiness Seminar, Sapporo, Japan.
Ito, T. and K. Ito(2004)
Dynamics of the thermal oscillation in the skunk cabbage, Symplocarpus foetidus.
7th International Plant Cold Hardiness Seminar, Sapporo, Japan.
伊藤 孝徳,伊藤 菊一 (2004)
非線形時系列解析によるザゼンソウ肉穂花序における温度制御システムの同定
第27回日本分子生物学会年会,神戸.
伊藤 孝徳,伊藤 菊一 (2004)
Modeling of the thermoregulation in the spadix of skunk cabbage, Symplocarpus foetidus
第77回日本生化学会大会,横浜.
伊藤 孝徳,伊藤 菊一(2004)
ザゼンソウ型温度制御アルゴリズムの抽出と再構築の試み
日本農芸化学会東北支部第139回大会,盛岡.
(c) 講演等
上村 松生(2004)
Plasma Membrane Proteins as a Factor to Determine Freezing Tolerance in Plants
Marquette University Department of Biology Seminar,アメリカ合衆国ウィスコンシン州ミルオーキー.
上村 松生(2004)
はじめに(プロジェクトの概要)
岩手大学21世紀COEプログラム 第1回シンポジウム,盛岡.
上村 松生(2004)
熱−生命システム相関学:岩手から世界へ発信する新たな科学分野
INS公開セミナー「大学はおもしろい!!!」,盛岡.
伊藤 菊一(2004)
自然保護とざぜん草について
ざぜん草まつり講演会,北上.
伊藤菊一(2004)
ザゼンソウの恒温維持システム
東京大学弥生植物科学研究会セミナー,東京.
伊藤 菊一(2004)
低温下におけるザゼンソウの発熱制御システム
第30回作物研究所セミナー,筑波.
河村 幸男(2004)
どのような仕組みで冷温誘導性の細胞質の酸性化は起きるか?:冷温傷害機構の解明に向けて
シンポジウム「植物科学の新展開〜分子から群集まで広視野研究をめざす〜」,札幌.
伊藤 菊一(2004)
Pyrexia-associated genes and pyrexia-associated proteins of plants
米国特許取得,特許番号:6,825,321
(e) 他の学内研究室および学外研究機関との共同研究(下線は当センター所属の教員、院生、学生)
Tanaka, N., Fujita, M., Handa, H., Murayama, S., Uemura, M., Kawamura, Y., Mitsui, T., Mikami, S., Tozawa, Y., Yoshinaga, T. and Komatsu, S. (2004)
Sarker, B. C., Hara, M. and Uemura, M. (2004)
Comparison of response of two C3 species to leaf water relation, praline synthesis, gas exchange and water use under periodic water stress.
Journal of Plant Biology 47: 33-41. [Summary]
高橋 賢,上川 和良,千葉 茂樹,伊藤 孝徳,伊藤 菊一,長田洋(2004)
恒温植物の温度制御アルゴリズムの工学的応用に関する研究
応用物理学会 第59回東北支部学術講演会,仙台.
7月30日に附属図書館2階生涯学習室において第5回CRCシンポジウム「センター研究活動を担う人たち」を開催しました。例年、テーマを決めて外部の先生に講演をお願い していましたが、今回は、センターに所属する学生や若手研究者に最新の研究内容を紹介していただきました。学内外から多数の参加者があり、センターの活動状況を公開 する良い機会になったと考えています。
−講演題目と講演者−
「寒冷地生物資源の利用」
「イネペプチド鎖伸長因子EF-1のサブユニット構造と新規EF-1γ相互作用因子の同定」
助川 絵理(寒冷シグナル応答研究分野 修士1年)
「遺伝子複製開始機構の解析 −動物細胞特有の新しいモデル−」
下平 義隆(細胞複製研究分野 博士2年)
「植物の耐凍性獲得に関する細胞膜タンパク質」
冨永 陽子(生体機能開発研究分野 研究生)
「決定論的非線形予測手法を用いたザゼンソウ型温度制御アルゴリズムの抽出と再構成」
伊藤 孝徳(生体機能開発研究分野 産学連携研究員)
第28回 5月10日 ショウジョウバエ全聴覚感覚細胞の体系的分類同定
上川内 あづさ (科学技術振興機構・バイオインフォマティクス
東京大学・分子細胞生物学研究所・高次構造)
第29回 6月30日 Hot plants: the physiology and behavior of heat-producing flowers
Roger S. Seymour (Environmental Biology, University of Adelaide, Australia)