学び直して,アグリでキャリアアップ! IAFSは21世紀の農業を切り拓く意欲的な農業経営者を育てます

IAFS いわてアグリフロンティアスクール
 講義風景
「講義風景」では、実施した講義の様子を随時掲載していきます。 ※スクール修了生の方は、現地研修・演習以外の座講は聴講可能な場合もありますので、事務局(TEL019-621-6231)までお問合せください。
平成29年
6月22日(木)「地域資源活用論」
6月21日(水)「土壌管理」
6月14日(水)「農業経営戦略論」
5月23日(火)「農業を巡る内外情勢」

平成28年 >

○ 6月22日(木)「地域資源活用論」

【講師】
ホシノ・アグリ・コミュニケーション研究所 代表 星野 康人 氏〈午前・午後〉
有限会社秀吉 取締役営業企画部長 渡邊 里沙 氏〈午後〉
やまに農産株式会社 代表取締役 橋 医久子 氏〈午後〉
※午後は上記講師3名のほか、佐藤和憲 岩手大学農学部教授と共に総合討論も実施。

【概要】
皆さまの地域資源にはどういったものがあるでしょうか?
講師の先生からは「当たり前と思っていることも資源」「みなさんの周りにあるものは全 て資源」といった発言もありました。今一度、地域資源について考えてみてはいかがでしょうか。

  1. ◆「地域資源活用論」(星野氏)
    地域資源は大きく分けると、①経営理念、②風土や文化、③品目や品種、④技術(栽培や加工)の4つ。ただし、資源だけでは価値がなく、ニーズと結びつけることで商   品コンセプトとなり、価値が生まれる。
    農商工連携を行う際には、農林水産物と工業製品の違い(安定した納品が困難など)を理解してもらい、圃場見学を行うなどして相互理解を深めていくことが成功のカギ。
  1. ◆「地域資源を活かし一次産業を繋ぐ活動」(渡邊氏)
    「CHEF'S WANT」という飲食店向けの食材販売事業(生産者と飲食店を繋ぐ中卸のような事業)を行っている。飲食店では一般の消費者と求めている食材が異なる(新鮮、希少、生産者が見える食材など)。他業種との連携は「想いが一致する」ことが継続していく上で重要。
  1. ◆「地域資源活用の取組について」(髙橋氏)
    地域の特色を活かした農産物生産・加工品販売・観光農園を通じて、地域活性化に役立つ農業を行っている。西和賀で昔から食べられていたわらびという資源を大切にし、育ててきた。新たな資源を育てることも大事だと思い、カシスにも取り組んでいる。
    わらびは地域内で連携して取り組んでいるが、連携継続には利害関係が一致し、利益のみに走り過ぎないことが大事。

ページ上部へ
○ 6月21日(水)「土壌管理」

<午前>
 「土壌の基礎」
  【講師】 岩手大学農学部応用生物化学科 土壌学研究室 准教授 立石 貴浩 氏

「そもそも『土壌』とは?」講義では、土壌の成り立ちから、その機能まで実験を含めて
詳しく説明していただきました。

  1. 土壌の三つの機能
    ①物を育てる機能(すみかの提供、養分の供給)
    ②水を維持する機能(土壌中のすき間に水)
    ③有機物の分解や物質の循環
  2. 土壌の特性
    ①物理性−気相・液相・固相で構成
    固粒を形成→保水性・通気性・透水性の改善。
    ②化学性−土壌粒子表面に正又は負の荷電→養分の保持
    陽イオンを吸着し、植物への養分供給源として貢献
    ③生物性−土壌動物と土壌微生物により構成→落葉、落枝の分解
  3. 土壌と食料問題・環境問題
    ・世界中の食料の増産が人口の増加に追いついていない。
    ・土壌の荒廃が世界中で起きている。
最後に「土壌」の文字の意味を説明され、宮沢賢治の得業論文(卒論)
「腐植質中ノ無機成分ノ植物に対スル価値」についての紹介がありました。

 

<午後>
 「植物の栄養と土」「岩手県における環境に優しい土壌施肥管理技術」
  【講師】岩手県農業研究センター 環境部 生産環境研究室 室長 島 輝夫 氏 

「植物の栄養と土」

  1. 県内農耕地土壌の養分含量の推移
    ・昭和54年から調査している「土壌養分含量」の推移をみると、全般的に野菜では、リン酸、カリとも土壌堆積量がかなり多く、過剰堆積している可能性がある。
  2. 物の生育と施肥管理
    ・作物それぞれの吸収パターンが異なり、生育特性に合わせた施肥管理が必要。
    ・肥料、土壌改良資材には多くの種類があるので、その特性を理解した上で使いこなすことが必要。

[環境保全型農業への取組]
 肥料が多すぎると農業経営や環境へのダメージの問題があるので、次のような環境にやさしい土づくり、施肥技術を行っている。

  1. 緩効性肥料の施用
    ・化学合成緩効性肥料(CDU、IBなど水に溶けにくく、微生物分解されにくい)
    ・硝酸化成抑制剤入肥料(ASUなど、微生物活性を抑え硝酸化成を抑制)
    ・被覆肥料(LPなど、被覆材を使い成分の溶出をコントロール)
  2. 局所施肥
    ・畝内施肥、畝内部分施肥→施用量の減(専用のみ機械が必要)
    ・点滴かん水施肥技術→塩類集積の回避、かん水・施肥の自動化(水かけ当番)
  3. 有機質資材利用による土づくりと化学肥料代替
    ・有機肥料・たい肥の効果→物理性、化学性、生物性の改善→増収、品質向上、安定生産
    ・有機質肥料や堆肥の特徴を把握しておくこと。→多投は、リン酸、カリ過剰の一因にも
  4. 施肥基準、減肥基準の遵守による適正施肥
    ・補給型施肥基準(県)−土壌から持ち出された肥料成分量を肥料で補給するという考え方→土壌診断による施肥設計が必須

 
ページ上部へ
○ 6月14日(水)「農業経営戦略論」

【講師】

  1. 岩手大学農学部教授 佐藤 和憲 氏 <午前・午後>
  2. 農事組合法人おくたま農産 代表理事組合長 佐藤 正男 氏 <午後>
  3. キートスファーム株式会社 代表取締役 南幅 清功 氏 <午後>

【概要】
今回はIAFSの目玉と言っても過言ではない「戦略計画」についての講義でした。
 午前は戦略計画策定に向けたスケジュール、具体的に経営戦略を作る前には、しっかり現状把握をしておくことが大切です。より良い「戦略計画」を立てるためにも、今から準備を進めていきましょう!

<午前>

  1. 「戦略計画策定に向けたスケジュールと準備」
  2. ・夏までに準備しておきたい事項
  3. → 自家経営の現況把握
  4. → 社会・経済の動きの自分なりの整理
  5. → 主幹部門・作物の動向の整理
  6. → 地域農業の動向(特に土地利用型経営の人)

  1. 「農業経営と経営者の役割」
  2. ・経営戦略とは、経営理念・目標を達成するために経営を取り巻く環境に考慮しながら、自らの資源を利用して、経営活動するための長期的な計画。

<午後>
  1. 「実際の法人経営の事例発表」「総合討論」
  2. ・計画を立てる際には、社会情勢を踏まえた「シミュレーション」を行うことが大切。
  3. ・スタート時の計画が大事だが、背伸びしないで実現できる計画を立てることが重要。

ページ上部へ