寒冷バイオシステム研究センター |
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巻頭言
農学部長 高橋 壯
岩手大学農学部附属寒冷バイオシステム研究センターが設置されてから、満1年を迎えることになります。設置早々から、各種の共同研究や技術指導・交流などを通して
、国の内外から注目される実績をあげて参りました。このような活発な活動は、堤センター長をはじめ、各教員、客員教授ほかセンター構成員の意欲的な努力の積み上げに
よるものであり、同慶の至りであります。
顧みますと、研究センターの設置に係る概算要求をはじめたのは平成9年度で、それまで存続している農学部附属細胞育種実験施設(平成10年3月時限)の「見直し検
討委員会」のもとで鋭意検討が進められ、加えて、関係各位のご盡力を賜りまして、現在の研究センターとして実を結ぶことになりました。
本研究センターは、前身の細胞育種実験施設での研究成果を基にして、新しい学問領域の発展と冷害など地域の農業の現状や産業を視野に入れた社会的要請に応えるため
に認められたもので、この種の研究センターは国内では最初であり、世界的にみてもあまり例がないと伺っております。このユニークなセンターが所期の目的を達成するよ
うに努力され、数々の成果をあげられることを期待しております。
岩手大学農学部は現在、平成3年度の学科改組の趣旨を踏まえ、附属施設と一体となって教育研究活動にあたる新しい組織の再編を目指して学部改組を進めております。
附属施設所属の各教員が協力講座を組織し、学部教育へ参加することになり、幅広い人材養成という重要な役割を担うことになります。
この度、研究センターが日常的な研究教育活動や国際・地域交流などをまとめて、「研究センター年報」として公表することに至りました。これはセンターのactivityを
示すものであり、また意気盛んなことを物語るものであります。折にふれ、設置目的に照らして十分に機能したかを点検・評価し、その改善策を講ずることも必要であります。
研究センター年報創刊号の発刊にあたり、巻頭のご挨拶といたします。