北水会TOP > 会長挨拶
ようこそ、北水会(岩手大学農学部同窓会)のホームページにおいでくださいました。
本農学部の前身である盛岡高等農林学校が設立された明治35年(1902)当時、東北地方は凶作が続き、冷害や凶作の克服が大きな社会問題となっておりました。
明治政府は、冷害に打ち克つ農業の基礎づくりと地域農業指導者の養成を図るため、日本で最初の農業専門学校である盛岡高等農林学校を開校させました。創立から120年、明治、大正、昭和、平成そして令和へと時代が移る中で、今や東北地方は日本の食料供給基地として、重要な地位を占めるに至りました。
この間、盛岡高等農林学校は盛岡農林専門学校(昭和19年・1944)、岩手大学(昭和24年・1949)と体制を変えながら、2万2千名余の卒業生・修了生を世に送り出してきました。これらの人々は学術文化、産業、政治、行政など各方面で多彩な活躍を見せ、東北のみならず日本農業の振興と発展に多大な貢献を果たしております。
“雨ニモマケズ”などの詩作で世界的に知られる宮澤賢治は、大正7年(1918)農学科第二部(後の農芸化学科)の卒業生です。
盛岡高等農林学校以来の同窓会は、昭和27年(1952)岩手大学農学部の初の卒業生誕生を機に“北水会”と改称されて、今日に至っております。
本同窓会はその時代々々、母校の充実に協力しながら様々な支援活動を行ってきました。
母校創立100周年(平成14年・2002)には数々の記念事業を実施しました。その中で、同窓会が創立25周年事業(昭和3年・1928)として建設し、母校に寄付した同窓会館の改修を行い、建設当時の雰囲気を残しつつも新しい内部設備を持つ“百年記念館”を新生させたことなどは、本同窓会の歴史をつなぐ感慨深い出来事です。現在、北水会事務局はこの百年記念館の一室にあって、同窓会を運営しております。
北水会は令和2年(2020)に発足100周年を迎え、記念誌「同窓生が語る宮澤賢治」の発刊や、「りんご『はるか』誕生のモニュメント」の建立、「北水会と北水の池」案内板の設置などの記念事業を展開したほか、令和4年(2022)7月1日には、岩手大学農学部創立120周年記念行事と合同で、発足100周年記念式典・講演会・祝賀会を開催し、更なる100年に向けて改めて会員相互の絆を深くしたところです。
北水会はこれからも岩手大学農学部とともに、「地域に開かれた、地域に貢献する」をモットーに、同窓生・在校生の皆様との絆を大切にして、様々な事業に取り組んでまいります。会員の皆様には今後ともなお一層のご支援・ご協力をお願い申し上げます。
北水会会長 武田 純一
(農業機械学科 昭和52年卒業・院54年修了)