植物色素の研究で、
花や食物をもっとカラフルに
農学生命課程
農学生命課程
蔬菜花卉園芸学研究室
立澤 文見 准教授
この研究室では、主に花と野菜の色素、特に、これまであまり研究されてこなかったアブラナ科の植物の色素について調べています。
たとえば、園芸用として需要が高いストックという花には、青や黄色の花色がありません。これに青や黄色の花色を持つ同じアブラナ科植物を交配して、新しい花色をつくることができれば、市場での需要はさらに高まると考えられます。将来は消費者のニーズに合う色の花を効率よく育成する方法を開発したいと思っています。
一方で、色々な種類の赤ダイコンを調べて、それに含まれる色素を新たな食用天然着色料の素材として使えないだろうか、という研究もしています。赤ダイコンから抽出された安全な着色料で、食べ物をカラフルにすることができたらおもしろいですね。
植物はそれぞれ色々な色素を持っていますが、アブラナ科植物の色素研究はまだはじまったばかりです。まずは、アブラナ科の花が持つ色素の構造や組成を解明し、整理して、新しい品種をつくるための基礎にしたいと考えています。将来、アブラナ科の菜の花畑を
黄色一色ではなく虹色にしてみたいですね。