先進の地・岩手が先頭に立ち 酪農の現場から感染症を無くす
共同獣医学科
共同獣医学科
応用獣医学分野
村上 賢二 教授
家畜の臨床と獣医衛生や公衆衛生を担当し、巷で問題になっている牛の白血病やウイルス性下痢症などの問題について、病原体を検出する手法とか、治療法、病気自体を無くしていく方法を研究しています。牛の白血病は岩手県で発見された病気です。今日本で非常に増えていて、大きな問題になっています。ウイルス感染で起きるものがほとんどです。おそらく地球温暖化により吸血昆虫が増え、感染する機会も多くなっていると考えています。色々な疫学調査、全国調査を3年間かけて行い、データも揃ってきているので、そのデータに基づいて感染を抑える方法を研究しているところです。
岩手大学は畜産に関するバックボーンが非常に大きい。岩手県自体、家畜の数が多く、家畜衛生に対して先進的な取り組みをしている県の一つです。ですから岩手の大学で研究できることは大きな意味があると思います。まずは岩手の中から病気を無くし、その成果を日本中に広げていくことで食の安全に貢献することを目指しています。
私は世界に通用する獣医師、獣医学に貢献できる学生を育てたいと考えています。社会に出たら、色々なものに目を向け、日本から世界に出て、世界の獣医学教育や獣医衛生に少しでも貢献できる人間になってほしい。そのために私はここにいると思っています。