価値ある自然を保全し 有効的に活用していく方法を探る
共生環境課程
共生環境課程
造園計画学・観光学研究室
山本 清龍 准教授
造園と観光が研究のテーマとなっている研究室です。個人の研究フィールドとしては富士山と尾瀬をメインに、最近では三陸復興国立公園についても取り組んでいます。富士山は歴史的にはゴミとし尿が大きな問題でしたが、最近は管理費用や過剰利用が問題になっています。特に過剰利用ついては、文化の持続的な保全が疑問視されているので、入山規制や登山者数の制限などの新しい課題にも取り組んでいます。また管理費用については登山者からお金を取る仕組みを制度設計しているところです。お金を取る仕組みを作るとなると色々な論点が生まれます。私は登山者から直接アンケートを取り、登山者の意識の中から見えてくるものを探すというアプローチなどをして検討しています。そしてもう一つ、三陸復興国立公園が大きなテーマになっています。「みちのく潮風トレイル」という海岸沿いを歩くことで自然や文化に触れ、自然の恵みと脅威を学ぶことを目的とした道を観光資源として役立てる事を目指して研究しています。
2011年の東日本大震災を経験し、被災した子ども達に自分は何ができるか、日本のような災害大国はどうやって自然と向き合っていくのか、そういうベーシックな部分を学んでこなかったことに気づき、今非常に勉強させていただいています。また、これまで取り組んできた研究ということで、自然体験を提供するための方法論を作りたいと思っています。良い自然体験を提供するための環境づくりの施設の整備、プログラム作りや人材育成など、もろもろ含めて、方法論をしっかり作りたいというのが僕の研究者としての目標ですね。