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岩手大学農学部Faculty of Agriculture, Iwate University
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農畜産環境保全学分野

准教授:前田 武己 (まえだ たけき)

研究内容

農畜産業における生物資源の循環、農畜産業に由来する環境負荷の低減について研究しています。

担当科目

生物資源利用論、生物産業科学実験II、ものづくり実習

メール:maedat(at)iwate-u.ac.jp

教員研究室の所在:3号館1階116号室

生物系未利用資源の管理・利用に関する研究

 食物を生産する農業ですが、その一方で作物残渣や家畜排泄物といった廃棄物も大量に排出されています。このような廃棄物は、不適切な取り扱いがなされると地球温暖化ガスの発生や水質汚染といった環境負荷の原因となり、また不衛生な環境は私たちの健康にも影響をおよぼします。このため近年は、このような廃棄物を「生物系未利用資源」ととらえて、廃棄するのではなく、できるだけ有効に利用しようとする気運が高まってきています。
 生物系未利用資源には多様なものがあります。燃料としてエネルギー回収のできるものから、逆にエネルギーを投入して無害化しなくてはいけないものもあります。したがって、素材としての特徴を把握することはもちろんのこと、どのように利用するのかを考えながら対処する必要があります。このような背景のもと、堆肥化を中心とした資源化についての研究を行っています。
 堆肥化(コンポスト化)は古くから畜産農家に限らずさまざまな所で行われ、経験に基づいた技術の蓄積があります。しかし、堆肥化時にはアンモニアや温暖化ガスなどの環境負荷物質が発生するため、その低減が必要となります。また、堆肥の高品質化や安全性を確立するためにも、未解明なことを明らかにして改善していく必要があります。堆肥化は野生の好気性微生物による有機物分解反応であり、材料温度が常温から場合によっては70℃以上にまで上昇するため、その反応速度は材料温度や含水率、酸素供給速度などによって大きく変化します。このため、こうした要因が反応速度にどのように作用し、その結果として材料品質がどのように変化していくのかを、実験や理論解析によって評価することが研究の課題となります。


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