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研究室・教員一覧
水循環研究室陸地と周辺大気における水の動きを理解し、水資源の有効利用や防災、環境保全に役立てることを目指します。 教授:倉島 栄一(くらしまえいいち)研究内容湖沼や河川流域および大気における水の循環過程について研究しています。 担当科目水循環論・構造力学・測量学基礎実習 メール:kurashima(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:1号館3階312号室 河川や湖沼・湿地などの水の収支とその要因をとらえる森林、とりわけ広葉樹林がダム機能を代替しうるという考え方がありますが、イメージが先行している感があり、これを検証することは治水上、大変に重要な事項と考えられます。現在まで検証例のない広大なブナ原生林からなる世界自然遺産白神山地を流域とする流域を指標としながら、洪水モデル(洪水をシミュレーションする方法)で採用される水の保持や流れやすさを表す量について,他の流域との比較検討を行っています。 融雪による河川の流出は、積雪表面付近での融雪が比較的長期にわたって継続するために起こるもので、降雨流出と比較すると、多くの点で機構上の差異があります。わが国は有数の積雪域に属するものの、水文学では、降雨流出の解明に重点が置かれてきた傾向があり、融雪流出に関しては、いまだに不明な点も多いのです。特に短期的な流出を追跡する必要がある融雪洪水解析の面では、その傾向が著しく認められます。 融雪洪水解析を視野におき、成因別融雪の解明、長期的な融雪流出の解析、洪水予測などの短期的な解析に適用可能な融雪量推定方法の確立などを進めてきました。さらに、複雑地形下での熱輸送構造、融雪水の積雪中での移動などの諸機構の解明と、気候変動との関連を含めて、その総合化を目標としています。
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