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施設機能工学研究室経済的な農業生産のために、ため池やダム、水路を長持ちさせる工夫を考えています。 准教授:山本 清仁(やまもときよひと)研究内容経済的な食料生産のために、ダムや水路等の農業水利施設の寿命を延ばす方法を調べています。 担当科目応用力学・材料施行・かんがい施設学 メール:yama3(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:1号館3階308号室 経済的な食料生産のために水利施設の寿命を伸ばす方法を調べています 食料を生産するためには田畑に安定して水を供給することが必要です。そのために、日本全国にダムやため池、水路などの農業水利施設が建設されてきましたが、建設費用が膨大であるのも事実です。経済的な農業生産のためには、今ある農業水利施設をできるだけ長い間大切に使い、その機能を最大限に発揮させる必要があります。 また、促成栽培において温度環境を整えるために重油や灯油などの化石燃料が必要になる場合がありますが、燃料費高騰による農産物価格への影響や二酸化炭素の排出による環境負荷も問題です。今後の農業生産において化石燃料の消費が少ないエネルギー活用が求められると考えています。 以上のことを踏まえて下記の研究に取り組んでいます。 (1) 劣化による施設材料の力学特性変化 水利施設は土や岩石、コンクリートなどの材料により作られていますが、これら材料の劣化による力学特性変化を調べ、施設の経済的な維持管理のために、その知見を考慮した構造物の安定解析や補修計画を提案することを目指します。 (2) 農業水利施設の維持管理とその長期的効果 水利施設を長期間機能させるためには日頃のメンテナンスが重要です。簡便で効果的な点検方法や、農地の機能的価値同定による維持管理効果の可視化、地域に維持管理を根付かせるシステムを考えます。 (3) 農業水利施設の調査における非破壊検査手法 水利施設を補修・改修する場合、施設内部の現状を安価に簡便に調査することが、コストの削減につながります。ここでは、弾性波探査や電磁波探査、電気探査を用いて、ため池やダムの内部状況を簡便に推定する手法について調べます。 (4) 寒冷地における自然エネルギーを用いた地中蓄熱 作物の生育に必要な温度環境を整えるときの熱源や農業機械の動力源に化石燃料が使われていますが、この消費を少しでも減らすために、地中に効率的に蓄熱する方法や、水や雪、地中の温度差を利用した発電方法について調べます。また、水利施設の凍結防止のために自然エネルギーを活用する方法について考えます。
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