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家畜飼養学研究室 食品副産物の飼料特性を解明し、食品副産物の新規機能を調べています。特に、ある種の食品副産物を利用することにより、飼料の保存性が高まることが明らかになっており、現在その原因を解明するための研究を進めています。 教授 農博:喜多 一美(きた かずみ)研究内容アミノ酸などの栄養素が蛋白質合成や成長関連ホルモンを制御しているメカニズムを解明しています。 担当科目家畜飼養学 メール:kitak(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:3号館3階319号室 代謝調節因子としての栄養素、食品製造副産物の家畜飼料化アミノ酸の働きには、体構成成分であるタンパク質の材料になる役割と味覚を構成する役割が知られています。しかし、最近の研究から、ある種のアミノ酸には、体内の生理機構を調節する働きがあることが明らかになってきました。そこで、当研究室では、食肉となる家畜・家禽の筋肉における蛋白質合成速度及び分解速度を調節するようなアミノ酸を見つけ、その制御機構を解明するための研究を進めています。また、筋肉蛋白質合成を促進するホルモンであるインスリン様成長因子(IGF)とアミノ酸の相互作用についても研究を進めています。具体的には、ニワトリ胚の筋肉から筋芽細胞を採取して培養し、筋肉の元となる筋繊維を形成させ、これを筋肉のモデルとして実験に用いています。この筋芽細胞培養系を用い、アミノ酸とインスリン様成長因子が相互に影響を及ぼしながら筋肉蛋白質代謝を制御している仕組みについて分子生物学的に解明を進めています。 糖尿病などが原因となる高血糖状態では、ブドウ糖とタンパク質の非酵素的結合が促進され、終末糖化物質(AGE)と呼ばれる化学物質が生成されます。このAGEは、糖尿病合併症の原因の一つと考えられています。ここで、ニワトリの血糖値と人の血糖値を比べると、ニワトリの方が数倍高い血糖値を示しまFす。しかし、ニワトリの体内におけるAGEの動態は全く明らかにされておりません。そこで、当研究室では、高血糖動物であるニワトリにおけるAGEの産生と代謝について研究を進め、将来的には人における糖尿病合併症の予防に役立てたいと考えています。 岩手県は全国有数の畜産県であることに注目し、水産業、食品加工業、畜産業などから排出される未利用資源や廃棄物を家畜の飼料原料として活用するための研究を進めています。さらに、食品製造副産物が有する新規生理活性機能の探索を行い、機能性家畜飼料の開発を目指しています。
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