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研究室・教員一覧
獣医生理学研究室ウシの胎盤の細胞をはじめ、種々の細胞で発現している各種遺伝子のクローニングや遺伝子情報を網羅的に解析すると共に、それら遺伝子の発現制御の仕組みについて基礎的な研究を行っています。 教授:木崎 景一郎(きざき けいいちろう)研究内容遺伝子,タンパク質などの分子レベルおよび細胞レベルでの生理現象の制御機構を解明します。 担当科目動物生体機能学序論,動物生理学,内分泌学 メール:kizaki(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:3号館3階326号室 胎生のメカニズムを探る 胎生とは、雌が身体の中で卵をふ化させ、そのまま身体の中で赤ちゃん(胎子)に栄養を供給、成長して生まれることです。私たちヒトを含む多くの哺乳類は胎生動物であり、胎子は母親の「子宮」という器官の中で育てられ、「胎盤」という器官を介して母体とつながっています。胎子と「胎盤」を直接つないでいるのが「臍の緒」です。「胎盤」は胎子由来の細胞と母体由来の細胞から成り、物質やガスの交換、ホルモンを分泌したりと、胎子が正常に育つためには「子宮」と共に欠かせない器官です。 胎盤が正常に形成されないと、胎子が成長することはできません。すなわち、受精が正常であっても、胎盤ができない、その機能が発揮できないのであれば、妊娠が成立しない、若しくは維持できないことになります。胎盤の形成不全は、私たちヒトでも認められますし、他の動物でも見られます。しかし、胎盤形成不全のメカニズムは勿論のこと、どのようにして胎盤が形成されるのかは完全には明らかになっていません。 私は、この「胎盤」を形成する胎子側の細胞と母体(子宮)側の細胞に着目し、遺伝子発現や特異タンパク質の機能面などから、「胎盤」の発生、形成のメカニズムを明らかにしようと考えています。胎盤が形成されるメカニズムを解明することは、ウシなどの食料動物場合では生産性の向上につながるものであり、またヒトの医療・医学分野へも基礎的知見を提供することが可能であると考えています。
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