|
研究室・教員一覧
画像診断学研究室画像診断学研究室では、岩手大学動物病院へ来院する患者様を手術を主体として治療を行っています。動物の場合には手術はもちろん、さまざまな検査で麻酔をして、医療行為を行います。したがって、外科教室のスタッフは常に緊張感を持ちながら、日々の動物病院の診察に一丸となって立ち向かっています。 教授:宇塚 雄次(うづか ゆうじ)研究内容病気の犬や猫に対する有効な断層撮影法(CTやMRI)の検討を行い、神経疾患に対する診断率の向上を目指しています。 担当科目基礎放射線学、画像診断学、小動物外科学実習 メール:ujiiwa(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:3号館4階413号室 犬の椎間板疾患は比較的よく遭遇する疾患です。これは人の脊髄損傷患者に対する自然発症モデルと捉えることができます。そこで、犬の椎間板疾患の発症における重要な役割を担う髄核物質の性状を調べたり、急性期の薬物治療などの確立を目指します。また、近年はCTを使った脳血流の研究が行われているので、これを使ったより有効な脳腫瘍の治療に関する研究を目指しています。
准教授:片山 泰章(かたやま まさあき)研究内容犬猫の腎移植における免疫寛容誘導法の確立を目指しています。 担当科目獣医外科学実習、獣医放射線学実習、獣医臓器移植学 メール:masaaki(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:3号館4階402号室 動物の臓器移植に関する研究腎臓移植における臓器保存に関する研究
臓器移植医療において、移植用臓器の保存状態の良し悪しが術後の移植臓器の機能や生着率に影響を与えることは既知の事実です。移植臓器の状態に大きく関わっているのが虚血傷害の程度であり、これを最小限に抑えることが移植成績向上の一つの鍵となります。ネコにおいて慢性腎臓病は最も頻度の高い疾患の一つであり、罹患率は35%にまで及びます。末期慢性腎臓病の根治的治療法としては腎移植しかないのが現状です。従来のネコ腎移植では臓器保存液を使用しないため、術後に虚血再灌流障害により腎障害を発症し、移植腎が機能不全に陥るケースも報告されています。また、人医療で使用する高価な保存液を保険医療が確立されていない獣医療に適用することは困難であり、腎移植は普及するには至っていません。そのため、より長時間の保存が可能で、安価な臓器保存液の開発が望まれています。筆者は猫における臓器保存に関する研究を進めています。
免疫抑制剤に関する研究
臓器移植においてはドナーからの移植片に対するレシピエントの免疫作用を抑えるために様々な薬が使用されます。前述したように免疫抑制剤を長期間服用することで副作用が発現する可能性があり、また飼い主にとって経済的に大きな負担になります。犬猫では抗真菌剤であるケトコナゾールを併用することで免疫抑制剤の投与量を減量できることが報告されています。しかしながらケトコナゾールは日本では錠剤が販売されておらず入手することが困難です。筆者はこのケトコナゾールに取って代わるより安全性の高い薬について研究を行っています。
|