人類の生存に関係する課題を
「農学」が解決する
私たちが毎日食べている食品は、天然の動植物由来です。農学は、この食料の生産に密接に関係する学問分野であることは皆さんよくご存知だと思います。しかし、農学がカバーする分野はそれだけではありません。農学は、生命の営みを遺伝子レベルから個体レベルまでいろいろな角度から明らかにして食料生産に貢献するだけではなく、私たちが健康に生きるための食品も考えます。また、農学は生物、ヒトの存在する環境を、土や水、大気のレベルからヒトのコミュニティのレベルまで考えます。私たちの生存に重要な諸課題の解決において、農学の役割は非常に大きくなっています。
岩手大学農学部は1902年(明治35年)に最初に高等農林学校として創立され、これまで冷害に苦しむ東北の農業に数々の貢献をしてきました。そのために岩手大学農学部は農学部としては大きな規模を誇っています。現在でも農学部の入学定員は210名であり、東日本でも有数の規模となっています。これはそれにみあうだけの多くの教員と施設があるということになります。したがって、食料生産、環境、健康、動物医療など広い分野で皆さんの期待に応える教育、研究ができると考えています。
理系学部では卒業研究というものがあります。私たちはこの卒業研究にも力を入れています。研究室にいる皆さんの先輩たちは、今、夢中になってそれぞれのテーマを追求しています。これがすぐに役立つわけではないかもしれません。しかし、そのやり方、そして無我夢中で取り組む姿勢が、大学で学ぶ楽しさであり、社会に出てからの糧となります。このように、岩手大学農学部は専門知識だけではなく、情熱をもった技術者、研究者を育てることを目標としています。私たちは皆さんを待っています。
2011.4.1
岩手大学 農学部長 長澤 孝志 教授