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岩手大学農学部Faculty of Agriculture, Iwate University
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カリキュラム紹介

各課程で開講されている講義内容の一部をご紹介します。
 
農学生命課程
〔生命資源科学コ−ス〕 〔生物産業科学コ−ス〕

【バイオテクノロジーとバイオ産業】
農学・生命科学を学ぶための基礎知識と技術の説明および 、当該技術を用いることで開かれる新たな研究領域や人間の生活・環境への影響について平易に説明する。

【植物生産学概論】
作物栽培の基礎となる発育と生長に関する諸特性および栽培管理における農業機械の利用に関する基本的事項について概説する。

【園芸学概論】
園芸学は、「果樹園芸学」、「蔬菜園芸学」、「花卉園芸学」などの分野から成るが、それぞれの専門分野を理解するために必要な共通的内容,例えば、園芸植物の分類、形態、発育生理などについて平易に講義する。

【遺伝学概論】
遺伝学全般の理解に不可欠な基礎概念をメンデリズムから分子遺伝学まで入門的に講義する。

【生物制御学概論】

植物とその生産に悪影響を与える病気とその原因および害虫とその生態について解説すると共に、これら病害虫を防ぐための環境に優しい技術であるバイオテクノロジーや有用生物を利用した成果も紹介する。

【農業経済学】
世界の食料・環境問題から日本の農業問題まで多岐にわたった 農業に関わる問題領域について、経済学的な理論を中心とした社会科学の立場からアプローチし、そうした問題を解きほぐすのに有効なツールとなる農業経済学の基礎を体系的に学べる。

【農業気象・環境学】

農作物栽培に必須となる気象災害や環境問題などの純気象学的分野の知識に関して講義する。さらに、近年では生物生産の場において、情報の利用・流通問題の重要性が高まりつつある。このため、生物生産における情報の特徴とその取得方法についても述べる。

【農業生産施設学】
農業生産者から小売店への流れの中で、生物生産施設がどのような構成システムを持ち、どのように運営されているかを学ぶ。内容は温室や植物工場等の生産施設、ならびに農産物加工施設や貯蔵施設等の流通施設についてが中心となる。

【農業生態学】
農業の基礎科目に当たる。種々の生物は、地球上のほとんどすべてのところに生存し、その生物群集はその場の環境と一体になって、生態系を構成している。その生態系における生物と環境及び生物相互の関わり合いを植物を中心にみる。

【科学英語】
農学生命科学に関連した英語文献を読み解くのに必要な表現、用語、文献の構造などについて学ぶ。また、選択したテーマに沿った文献の検索、解読、それに基づくレポートの作成に必要な技術の取得も目的とする。
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応用生物化学課程

【有機化学】

基本的な有機化合物の構造と、性質、合成法の解説を行う。医薬品や生命科学にとって重要な化合物の紹介など天然物化学(生物有機化学)の内容を併せて行う。

【無機化学概論】
環境に存在する元素の機能と様々な反応、放射線の原理とこれを応用したエネルギーの利用、生物を構成する元素とその機能について、基礎的事項を学ぶ。

【物理化学概論】
物質の構造やその化学的性質・変化などは、物理学の理論により説明することができる。本講義では、身の周りで起きる様々な変化を例にあげながら、物質の状態や構造の変化、反応速度、溶液や個体の化学的性質などについて説明する。

【基礎生化学】
生体の構成成分であるアミノ酸やタンパク質、脂質、核酸等の構造と化学的性質について詳しく説明する。さらに、生命の維持に必要な化学反応を行う酵素の構造と機能について概説する。

【基礎分析化学】
物質の化学組成を定性的、定量的に識別するための方法やその理論を学ぶ。化学反応式で示された量的関係や、重量分析や容量分析の理論とその実験手法について学ぶ。

【機器分析化学】
生物体は様々な成分より構成されているが、その成分を研究するには、一つ一つの成分を分離し性質や構造を決めて行くことになる。この分離手法を学ぶとともに、分離した物質の分子量や構造を明らかにするための各種機器を用いた分析法を学ぶ。

【土壌資源利用論】
地球上で営まれている生命活動の基盤であり、最近では環境浄化機能が注目されてきている土壌資源の全体像を理解させる。土壌の生成過程、主要な理化学的、生物学的性質と土壌の多様な機能について説明する。

【植物栄養・肥料学】

植物の根圏と生理的側面を化学的に理解させるため、植物の栄養生理を根と土の関わりに重点を置いて概説する。必須栄養元素、土壌中の有機物、窒素、リン酸の動態について概説した後、植物栄養生理学の研究史にふれ、肥料の種類を紹介する。

【土壌生化学】
我々が住んでいる生態系では、生物を構成する成分は化学反応により様々な化合物に変換され、形を変えながら循環している。これら変換過程や循環の機構を、陸域生態系、特に土壌に焦点をあてて、生化学的な視点で解説する。

【微生物学概論】
微生物の発見と微生物学の発展, 微生物による有機物の変換や病気との関連性, 微生物の培養や殺菌とその理論, 微生物の分類, 生物界における微生物の位置づけ, 微生物の増殖および増殖に及ぼす環境要因, 細菌の増殖曲線の特徴などについて説明する。

【ケミカルバイオロジー】
生物活性を有する低分子有機化合物のスクリーニングと単離精製法を説明し、それを用いた医薬品や特定保健用食品の開発、細胞の生理機能の解析例について学び、生命現象を有機化合物をプローブとして用いて探索するケミカルバイオロジーの基礎を理解させる。

【分子生体機能学】
生体内の化学反応の触媒として働く酵素を研究・利用するための基本的な知識を習得させることを目的とし、酵素の精製法、酵素反応の測定法と反応速度論、酵素の分子構造と触媒機能の関連、酵素反応の調節機構等について解説する。

【食品化学】
食品を構成する糖質、脂質、タンパク質、ビタミンといった成分の化学的特性とその機能について解説する。さらに、食品の色、味、香り成分の化学組成と性質、機能性食品の化学について説明する。

【食品工学】
食品に本来的にそなわっている栄養的・嗜好的価値を損なうことなく食品を加工、包装、保蔵、流通するための種々の操作や方法を理解させる。熱加工や冷凍および解凍、乾燥、乳化、殺菌等の各プロセスにおける工学的な基本知識について学び、基礎的製造技術を習得する。

【栄養化学】
食品成分の代謝について理解するため、食物の消化と吸収の機構、糖質、脂質、タンパク質の代謝と栄養について解説する。次いで、生体高分子の合成やエネルギー変換、ホルモンによる代謝の調節等について説明する。

【食品衛生学】
食品の原料の生産、製造から消費に至るまでの過程で起こりうる食品由来の危険因子の理解を通じて、食品の安全性や健全性を保つための手段や方法を考えるための基礎的知識を学ぶ。

【食品機能学】
コレステロ-ル代謝・動脈硬化症、肥満などの生活習慣病を予防するための食品の機能性について学ぶ。大豆食品の血中コレステロ-ル低下作用や、赤ワインのポリフェノ-ルの抗酸化機能など、食品と素材ごとの機能性について説明する。

【科学英語】
英語は科学の世界ではほぼ共通語となっており、英語の専門書や文献を読み込んでいく能力は不可欠なものとなっている。本講義では、英語の専門書や文献を読み解くのに必要な表現、用語、文献の構造などを説明する。実験結果や自分の主張を英語で表現する演習も行なう。
 
共生環境課程
〔共生環境学コ−ス〕 〔森林科学コ−ス〕 〔農村環境デザイン学コ−ス〕

【農林地と生物多様性】
農林地に生息する野生生物(魚類・両生類・鳥類・哺乳類)の実態、生態、保全の現状を講義し、農林業と野生生物との共生に関 する諸問題を学ぶ。

【野生動物管理学】

わが国に生息する主な野生動物の種類と分布およびその歴史的経過,生息の現状と問題点などを講義する。野生動物と人間が共生していくための手法や技術論についても講義する。

【環境共生社会論】
自然と人間との共生をめぐる歴史・思想・現実を、グローバルおよびローカルな視点から講義する。その中でも、特に農山漁村地域 に焦点を当て、これからの共生のあり方について学ぶ。

【樹木資源学】
森林を構成する樹木の営みを理解するために、まず多種多様な樹木を生物種として分類する基礎を身に付ける。続いて、樹木が育つ環境と生理を学び、樹木の育て方や殖やし方の基本を学ぶ。

【森林資源と人間生活】
森林資源の生産と利用の意義について人間生活の観点から学ぶ。また、生産と利用に関る様々な技術や最近の研究事例について、 試験研究機関の見学などを通じて学習する。

【森林計測学】

樹幹の形態・材積・成長量の計測法と理論に加え、林分や森林全体の材積・成長量の推定法、林分収穫表や林分密度管理図について講義する。

【農地学】
現代における農地をめぐる世界及び日本の概況について講義する。特に、水田と畑地を主対象に造成・改良・整備に関する基本的事項について、土壌・地形・気象・作付作物等の条件を考慮しながら講義する。

【かんがい・施設学】
水資源のうち農業用水として開発され管理・運用される灌漑用水に関し、水源特性、農地灌漑に必要な水量、灌漑・排水システムを講義する。さらに、水利施設の基本的知識、それらの設計・施工方法、および環境設計手法について講義する。

【環境計測学】
農業生産に必要な温度と土壌水分の計測方法、環境基準の意義と主な設定項目の計測方法、その他環境の質を把握するのに必要な対象の定量的な計測方法を概説する。計測方法のなかに、分析化学、分光学、物理学的測定原理などがどのように適用・利用されているかを解説する。
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動物科学課程

【動物遺伝育種学】
動物遺伝育種学は遺伝学を基礎とし、動物の遺伝様式について理解するとともに、それを応用した家畜の改良(育種)がどのように行われて来たかなどの基礎的知識を講義する。

【家畜育種学】
ウシ、ウマ、ブタ、ニワトリの各家畜の品種を紹介する。また、それらの家畜がどのように改良されてきたかを講義する。

【実験動物学】
科学研究のために使用される実験動物と動物実験について理解を深め、実験動物の遺伝、育種、微生物、栄養、環境などの物理、化学、生物学的統御ならびに動物実験と動物福祉について学習する。さらに、実験モデル動物およびヒトの疾患モデル動物の開発とその重要性について講義する。

【動物発生学】
動物の身体は1個の受精卵が分裂増殖を重ねて、各種器官に分化することによって形成される。このような個体発生の機構を、形態学的な知識を主眼において系統学的に学ぶ。細胞周期、体細胞分裂、減数分裂という細胞増殖の基本的事項を解説した上で、動物の配偶子形成、受精卵の分割、器官形成、胎子形成について系統的に学ぶ。

【動物生殖学】
生殖細胞を生産する雌雄家畜の生殖器の解剖と生理、生殖を司る視床下部−下垂体−性腺軸のホルモンの種類と生理、家畜の性成熟期、繁殖季節、性周期の起こる機序と性周期に伴う生殖器と行動の変化、精液および精子の生産と生理、卵子の形成と成熟、受精と胚発生、着床の生理、妊娠の成立と分娩等、一連の家畜の生殖現象について講義する。

【動物生殖学各論】
動物に共通した生殖基礎理論をもとに、各動物種別の生殖生理現象の特徴を学習する。ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ等の各動物の性成熟の月齢、繁殖供用期間、性周期と発情、妊娠と分娩等について説明する。また家禽の生殖の特徴についても触れる。

【家畜生殖技術論】
生殖生理学を基礎にし、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジおよびヤギなどの家畜で行われている生殖技術を学習する。この中では各家畜の人工授精技術や、ウシの胚移植および体外受精技術などについて説明する。また、顕微授精、クローニング、性支配技術、形質転換動物作出等の生殖工学技術についても触れる。

【動物栄養学 T】
動物栄養学は、動物と栄養素の関係を科学するために生化学や生理学の知識を駆使する基礎的な学問である。本講義では最近の畜産学の発展に対処できるように、まず、動物栄養学の構築と発展、栄養素の分類と特徴、微量栄養素の欠乏と過剰など、栄養学の基礎を中心に講義を進め、幅広く応用可能な知識を習得することを目的とする。

【動物栄養学 U】
動物は、生命の維持ならびに生産のために、栄養素を外界から摂取し、消化、吸収の過程を経て体内に取り入れている。本講義では動物にとって必要な栄養素はどのような過程を経て体内に入ってくるのか、また、体内で栄養素はどのように利用されているのかについて学ぶ。

【家畜生産生理学】
家畜は乳、肉などを生産し、貴重な動物性タンパク質を人間に供給している。本講義では家畜の生産と体内における栄養素利用および内分泌調節のしくみを理解するとともに、乳牛、肉牛の各ステージにおける飼養管理技術ならびに家畜の生産病について学ぶ。

【家畜飼養学】
飼料から供給される養分量の評価法、特に、飼養標準、消化率、飼料エネルギー評価、体内エネルギー分配、飼料蛋白質評価法、体蛋白質代謝回転について講義する。また、産卵鶏、肉用鶏、豚において発育ステージや生産物によって変化する飼養管理法についても講義する。

【飼料機能学】
家畜生産における量的、質的向上と経済的な安定化を図るための課題の一つである各種飼料資源の合理的な利用とその生産効率の向上について学習する。これらの目標を達成するため、飼料の特性やその利用に関する基礎的事項を整理、体系化し、併せて実際の飼養技術との関わり合いについて講義する。

【動物管理学】
動物を飼育するには、動物を取り巻く外部環境が動物にどのような影響をあたえるかを知り、外部環境を管理することが重要である。動物と外部環境、外部環境管理と動物飼育施設、動物と環境問題について講義する。

【動物行動学】
動物の行動の起こる仕組み、行動生態学の基礎をなす適応度の概念、発達と進化など動物行動学の基本的な概念について紹介する。この講義では動物行動学の歴史、行動学の概念(機構、機能、発達、進化)、行動レパートリー(維持行動、社会行動、異常行動、問題行動)、動物の感覚、行動の生理的基盤について解説する。

【畜産物利用学】
乳・肉・卵の成分、品質評価法、および保存技術について解説する。また、乳・肉・卵がもつ機能を利用して乳製品・肉製品・卵製品を製造する技術について講義する。
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共同獣医学科

【獣医学概論】
獣医学概論は、獣医学の概要を明確に把握すると同時に、獣医学、獣医師、獣医療に求められる獣医哲学を極める生命科学として存在する。その意図に基づき、獣医学史では人類と動物の共生における歴史的考察と、日本の獣医学教育史を。次いで現代日本における獣医師の使命と獣医療の実践活動、さらに諸外国の獣医師との比較論、国際貢献論を講述し、獣医師の本質的な存在意義の修得に必要な資源とする。

【獣医倫理】
生命倫理(Biotehics)の心理を理解し、動物倫理及び動物の権利、動物の愛護と福祉の思想を、獣医学・獣医療における獣医師の真相理念として習得する。

【獣医事法規】
獣医師の職務である獣医療,公衆衛生ならびに家畜衛生に関する種々の法令の規定について習得し、職務の適正な遂行を可能ならしめる。

【運動器・神経系解剖学】
犬、馬、豚、反芻類、および鶏を対象動物とし、動物体を構成する骨格系、筋系、および神経系について主要な器官の肉眼的構造を理解する。また、対象動物間の解剖学的な差異、器官が担う機能と構造の対応関係、および器官の臨床上の重要性を理解する。

【組織学】

動物体を構成する細胞集団としての組織・臓器の構造と細胞構成を理解し、代表的な組織学用語を修得する。また、臓器・組織・細胞が担う機能について組織・細胞レベルの構造と対応関係を理解する。

【発生学】
獣医学で対象とする動物体を構成する組織や器官あるいは個体の形成過程を 学ぶことによって発生、成熟過程と発生過程の調節のしくみを理解し、発生異 常によって起こる奇形などを生じるしくみの基本的な知識を修得する。

【統合生理学】

動物の生体における細胞、神経の機能およびそれらの情報交換および相互調節機構について、生命現象の根幹である分子・細胞・組織を基本とした生体における機能と制御機構について修得する。本科目では主として細胞機能、細胞間情報伝達、恒常性維持、血液、神経、筋肉ならびに生理学一般の基本原理を対象とする。

【内分泌学】
動物生体の液性調節機能について、内分泌腺および生殖腺を中心として、ホルモンの特性、産生機能、分泌調節機構について学習することから、病態の発来メカニズムの液性調節に関わる基盤知識を修得する。本科目では主として、内分泌の基本的性質、成長と代謝の内分泌調節、水や電解質、カルシウムの代謝調節、生殖および泌乳生理を対象とする。

【獣医遺伝育種学】
動物の生命現象ほとんどは、ゲノムにより決定される。その根幹としての遺伝現象について遺伝子に基づく形質発現原理と機序、世代間での遺伝の仕組みを理解した上で、家畜改良や動物に発生する遺伝性疾患について、その発生の仕組みや遺伝様式を推定し、育種選択法や予防法の確立について考察できるようにすることを目標とする。

【動物行動学】
獣医学が対象とする伴侶動物や家畜など様々な動物種について、それぞれの種に特有な、あるいは種を越えて共通する行動様式と行動の発現機序を学ぶ。こうした知識を基盤に動物福祉に配慮した飼養管理技術や行動治療学の基礎となる考え方を身につけるとともに行動科学的な分析方法や行動形成法の原理について習得する。

【実験動物学】
遺伝、育種、繁殖などの実験動物の品質に関する事項および飼育環境(微生物等を含む)や動物実験法などの動物実験に関する事項を比較生物学的視点から理解すると共に法令や基準等の社会規範に則し、かつ動物の福祉に配慮した適正な動物実験を実施するための方策を修得する。

【獣医基礎生化学】
獣医学の対象となる生命現象が連続的に進行する化学反応によって支えられているという考え方を修得し、その仕組みを分子レベルで捉える。また、生体を構成する成分の構造と機能を理解し、生命活動を維持するエネルギー産生機構について理解を深める。

【基盤薬理学】
薬の作用や体内での運命に関する基本的な理論を習得する。さらに、獣医学が対象とする薬のうち、末梢神経系、中枢神経系、呼吸・循環器系に作用する薬の対象となる疾病の成り立ちを理解するとともに、その作用の現れ方、作用機序、および体内での運命に関する基本的知識を、動物種差を含めて修得する。

【微生物学総論】
微生物そのものおよび感染症の原因となる病原微生物の特性について基礎的な事項を学び,感染症への対策(治療・予防法)についての能力を養う。

【病原微生物学】
感染症の原因となるウイルスおよびサブウイルス性因子の基本的な性状を学び、感染症への対策についての素養を修得する。

【原虫・原虫病学】
原虫類の生物学的特性および宿主との関連性を学び、原虫類による感染症の機序や制御に関する知識、技術および考え方を習得する。

【動物感染症学】
産業動物および伴侶動物の代表的な感染症について、前半は細菌性、後半はウイルス性感染症の概要および診断・予防について学習する。本講義では基本的に、ほ乳類の伝染病に関してのみ行う。動物の感染症について流行様式、病原、症状、診断、予防などを全て習得する。

【家禽疾病学】
家禽の解剖学的・生理学的・免疫学的機能と特性を理解し、個々の家禽疾病の原因、症状、診断および予防に関する知識を修得し、それらを家禽産業あるいは関連分野に応用できる能力と技能を身につける。

【魚病学】
水生動物の疾病の病態ならびに疫学を理解することにより、それらの診断,予防ならびに治療のための基礎知識を得ることを目標とする。養殖現場における疾病診断や無病証明書の発行、抗生物質や抗菌物質による治療、またワクチン投与、さらに動物園・水族館、小動物臨床において、臨床に対応できる基礎知識を習得する。

【病理学総論】
獣医学において対象とする動物の疾病の病理学を理解するために、病理学の歴史・概念を学ぶと共に、細胞の傷害、適応と細胞死、炎症、組織の再生と修復、循環障害、免疫、腫瘍や先天異常などの基本的知識を習得することを目的とする。

【公衆衛生学総論】
公衆衛生の基本的な考え方について理解を深め、公衆衛生に関連した様々な問題解決を行うための手法を理解し、国民の健康増進、動物福祉、地球環境保全等に役立ちうる知識を習得する。

【疫学】
動物や人間集団における健康や疾病とそれらに関連する事象の分布や規定要因を解明し、集団レベルで の疾病予防対策を行う疫学の基本的な考え方を理解し、そのために必要な疫学指標、疫学研究のデザインと手法、疫学的データの解析の基礎的知識を修得する。

【人獣共通感染症学】
人獣共通感染症の制御は、それぞれの感染症の感染環を理解した上で予防対策を実施することが重要である。人獣共通感染症の一般的な特色や発生要因などについて理解するとともに、各種人獣共通感染症に関して感染環、発生状況、症状、病原体、診断法および予防対策などの詳細な知識の習得を目標とする。

【毒性学】
化学物質が、ヒトや動物そして環境に及ぼす有害作用を明らかにし、その防止における獣医師の役割を理解すると共に、必要な知識を習得することを目的とする。化学物質の有害作用と体内動態、生体毒性発現のメカニズム、地域・地球規模での化学物質の動態や環境への影響について学び、毒性学における網羅性の重要姓を理解すると共に、リスク解析や規制方法について学習する。

【動物衛生学】
アニマルウエルフェアの考え方に基づき家畜を健全に飼育し、安全な畜産物を得るために家畜衛生行政、飼育環境、疾病の予防・防除の重要性・必要性を学び、家畜疾病を制御する基本的な方策を関連法規に基づき習得する。さらに伴侶動物、展示動物、使役動物、特用家畜などの飼養・管理衛生、野生動物と家畜防疫などを習得する。

【野生動物学】
野生動物の生体機構のしくみを深く理解しながら、生態系のバランスを崩さぬように環境を健全な形で保全していく知恵や知識を養成する。

【食品衛生学】
食品の安全を確保することを目的に、害を及ぼす要因、その作用機序を理解し、さらに食品の規格基準等に関する知識を身につけることにより、食品の安全確保の方策を理解する。

【内科学総論】
獣医学領域における診療の進め方の全体像を理解する。その中で、総論部分においては、問診、身体検査、診療記録、説明と同意、臨床検査、画像診断といった項目に関する基本的な概念を理解した上で、それらを論理的に組み立てて診療を進めるための実際的な考え方と知識を習得する。

【消化器病学】
歯牙も含め口腔から肛門にいたる消化器系の全領域について、その正常な構造と機能を理解した上で、各種消化器系疾患の病因、病態生理、症候、診断法および治療法(内科的・外科的)を学ぶ。

【外科学総論】
外科的疾患に対する診断と治療の基礎を横断的に理解するために、外科的侵襲、損傷、創傷治癒、ショック、出血・止血、周術期の輸液や栄養管理、理学療法などに関する基本的な知識を習得する。

【麻酔学・手術学】
手術を実施する上で必要な理論と実践に関する基本的な知識、技能および態度を身につけるために、手術の方法と技術論について包括的に学習する。さらに、麻酔学では麻酔・疼痛管理および心肺脳蘇生・集中治療の基礎理論を学ぶ。

【軟部外科学】
小動物の軟部組織・臓器における外科疾患について、病因、病態、症候、診断法および外科的治療法を理解する。

【内分泌病・皮膚病学】
生体内細胞が細胞外に分泌する化学伝達物質であるホルモンの作用と、そのホルモンによる生体内の代謝変化を理解し、ホルモン異常による病態(亢進症・低下症)の診断法と治療法を習得する。さらに、内分泌性疾患とも密接な関連性を有する皮膚病について、皮膚の正常な構造と機能を十分に理解したうえで、その病因、病態生理、症候、診断法および治療法を学ぶ。

【血液免疫病学】
正常な造血機構を十分に理解した上で、赤血球、白血球および血小板が増加あるいは減少する機構について学び、各種血液疾患に関する臨床的な考え方と対応法を習得する。

【臨床病理学】
動物の生体試料を用いて様々な検査を実施し、それらの検査で得られた情報を解釈して、疾患について適切な診断、治療、予後判定を行う能力の獲得を目指す。そのために、臨床診断に用いる様々な臨床検査の原理、方法、ならびに意義を理解・習得する。さらに、検査結果を総合的に解釈し、診断・治療・予後判定に結びつける方法を習得する。

【臨床腫瘍学】
動物に発生する各種の腫瘍疾患に対して適切な診断と治療を施すために、腫瘍に関する生物学的および臨床病理学的な基礎知識、診断法、治療法、予防法について理解する。

【画像診断学】
獣医臨床において用いられる各種画像診断法の基本原理を学び、それぞれの画像診断法の特性を把握した上で、各種疾患に対する具体的な臨床応用方法について理解する。さらに獣医臨床において重要かつ代表的な疾患の画像上の特徴を学習する。

【繁殖機能制御学】
動物の繁殖に関わる生理学を体系的に学び、代表的な動物の発情周期、妊娠、分娩および産褥の過程を理解する。また、動物の生殖機能を人為的に調節する方法についても学習する。

【産業動物内科学】
産業動物臨床の基本事項と特性,産業動物における各種内科疾患の病態,原因、診断法および治療法を理解し,疾病予防と生産性の向上に必要な予防法について学ぶ。

【馬臨床学】
動物としての馬の特徴を理解し、競走馬・乗馬・コンパニオンアニマルとしての馬について知り、馬を取り扱う技術、馬特有の疾患について原因・症状・診断法・治療法・予後に関する知識を学ぶ。

【総合参加型臨床実習】
実際の診療技能と臨床的知識を身につけることを最終目標に、主に双方向授業によりコミュニケーションスキル、チーム医療、インフォームドコンセント、医療の安全性確保等の重要性について十分に理解する。さらに模擬症例を用いて問題志向型システム(POS)にそった診療法を理解し実践できるようになった上で、教員の同伴もしくは指導下で臨床例に対する診療行為を実践する。
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