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岩手大学農学部Faculty of Agriculture, Iwate University
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卒業生からのメッセージ
大学で学んだことは現場で活用できる知識ばかりでした

小岩 ちえみさんの仕事風景
小岩 ちえみ さん

岩手県県南広域振興局 農政部
北上農村センター 管理用地課

共生環境課程
平成24年卒業

 学生時代は農村環境デザイン学コースの河川かんがい工学研究室で河川について学びました。卒論は、農業用水の確保のために川をせき止める「頭首工」がテーマで、実験室に小型の水路を再現して「頭首工」を作り何度も実験を行いました。研究室では、仲間の研究について一緒に考えたり、自分の研究についても助けてもらったりして、卒論を通して協調性も身に付いたと思います。
 社会人1年目は農村環境課という課で仕事をしました。農業用水路の改修工事の積算をし、工事の発注・業者との打ち合わせ・現場監督が主な業務です。災害が起きた水路の安全性を計算することがあったのですが、学生時代に学んだ式を思い出して数値を導き出すことができました。大学で学んだ知識はすごく役に立つということを実感しました。大学で学んだことをもっと深く勉強し、資格にも挑戦して専門性を高めていきたいです。学生のときは、大変なことを楽しみに変えてやってきたので、仕事でも大変なことから楽しさを見つけて頑張っていきたいと思っています。


夢をかなえるために選んだ岩手大学

根本 学さんの仕事風景
根本 学 さん

JRA日本中央競馬会 競走馬総合研究所
栃木支所 分子生物研究室

獣医学科(現共同獣医学科)
平成18年卒業

 JRAの競馬場がある福島県出身ということもあり、中学時代から競馬が好きでした。ギャンブルとしてではなく、馬が好きだったんです。それで、競馬に関わる仕事をしたいと思い、獣医を志しました。
 岩手大学では、馬を専門としている教授はいなかったのですが、無理を言って自分一人だけ馬の腱の研究をさせてもらうことができました。教授と一緒に食肉センターに行き、馬の腱をもらってきて研究しました。そこで一番学んだことは、1年や2年で結果が出るような仕事ではないということ。また、大学時代は寮生活だったこともいい思い出です。宮沢賢治も暮らしていた自啓寮という伝統ある寮です。
 その後、念願が叶ってJRAに採用され、現在は競走馬のウイルスを担当しています。おもにロタウイルスの診断法の研究や、疫学調査などです。やはり、現場で役に立つような結果を出せた時に、やりがいや喜びを感じます。


農学部が自分の可能性を広げてくれた

畠 勝也さんの仕事風景
畠 勝也 さん

JA全農米穀部 事業対策課

農林環境科学科
平成20年卒業

 今はJA全農の本部で米穀を担当しています。保管しているお米に関する保険の事務処理をしたり、お米の表示、産地や農薬に関する表示などに誤りがないかどうかを確認するのが主な仕事です。
 もともと畜産関係に興味があって岩手大学農学部を志望したのですが、大学で勉強するうちに、その興味は園芸の分野へと移っていきました。大学時代はリンドウ切り花の老化を研究していました。見た目は同じでも老化の進行具合は違います。それを光の反射特性で判断しようというもの。測定を行う機械も自分で作ったので本当に楽しかったですね。大学に入る時には、まだ何をやりたいかが決まっていない人も多いと思います。いろいろな可能性を提示してくれるのが岩手大学の魅力。学生のうちは様々なことにチャレンジする気持ちが大事だと思います。


今でも大学時代のノートを見返しています

根本 学さんの仕事風景
伊藤 慎知恵 さん

独立行政法人家畜改良センター 岩手牧場

応用生物学科
平成10年卒
農学研究科
応用動物学専攻
平成12年修了

 岩手大学では家畜繁殖学研究室に所属し、豚の生み分けの研究をしていました。大学院を修了後「独立行政法人 家畜改良センター」に就職。福島県、宮崎県の牧場では繁殖に関わる業務を、2010年4月に岩手牧場に配属されてからは、主に防疫に関わる業務を担当しています。
 ここを就職先に選んだのは「机の上じゃなく、直接動物に触れる仕事をしたかった」から。もちろん大変なこともありますが、自分が繁殖に携わった牛が無事に出産をし、子牛が順調に成長する姿などを見ていると、生き物と関わっているからこそのやりがいを感じますね。
 実は今でも、基礎的なことを確認するために、大学時代の講義ノートを読み返すことがあります。岩手大学で学んだこと、経験したことは今の自分の基礎をつくってくれている、と感じています。


研究は難しいからこそ意味があるし達成感がある!

佐藤 夏史さんの仕事風景
佐藤 夏史 さん

農学研究科[修士課程]
1994(平成6)年度修了

 現在は製薬会社に勤務し、高齢者や病気の患者向け栄養食品の研究開発に携わっています。実は、介護施設などに入所するお年寄りの実に4割もの人が、必要な食事が提供されているにもかかわらず、食欲がわかないなどの理由で、栄養失調状態だといわれているんです。
 健康維持のため栄養価の高い機能性物質を多く入れ、なおかつ本人が「食べたい、おいしい」と感じてくれる商品が求められています。ここが研究開発の最大の難しさであると同時にやりがいを感じる部分。簡単に結果がでるなら挑戦する意味がないですからね。
 学生時代の経験は、目に見える技術というよりも研究プロセスの考え方、人脈の作り方などに生かされていますね。農学部には、面白い研究をしている先生がたくさんいるので、学ぶ気さえあれば、いくらでも吸収できます。積極的に教えを請うことはもちろん、先生や先輩を理論でうち負かすくらいのパワーを身につけていって欲しいです。


飼い主さんにとって、心のよりどころとなれる獣医師に

富田 真理さんの仕事風景
富田 真理 さん

東京都 ダクタリ動物病院 勤務

獣医学科(現共同獣医学科)
2005(平成17)年度卒業

 現在勤務しているダクタリ動物病院には、24時間体制の本院と、ホームドクター的要素が強い小規模の分院があります。重傷の急患が多く夜勤もある本院、一人で診察を行う分院の両方で働いているので、とても勉強になっています。慣れるまでは大変でしたが、大学時代、附属病院で診療を経験したことで、この仕事にもスムーズに入っていくことができました。
 治療でペットが元気になることは、仕事の大きな喜びのひとつですが、残念ながら亡くなってしまう場合もあります。飼い主さんに納得して別れを受け入れてもらうためにも、飼い主さんとの信頼関係を築き、正しい治療をやれる限り精一杯やるよう心がけています。動物の命はもちろん、飼い主さん自身の心を救うことも獣医師の使命だと思うので、大変さはありますが、やりがいは大きいです。
 今後もしっかりとした知識や技術、経験を積み、多くの飼い主さんの心のよりどころになれたらと思います。

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