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研究室・教員一覧
野生動物管理学研究室人間と野生動物の共生を考えよう! 教授:青井 俊樹(あおいとしき)研究内容野生動物の生態調査、農林業被害や農林地の現状、および野生動物との共生のあり方 担当科目野生動物管理学・農林生物共生論・野生動物管理学実習 メール:aoi(at)iwate-u.ac.jp 教員研究室の所在:2号館4階413号室 野生動物の生態の解明と、農林業との共生策の追求 平成12年に岩手大学に着任するまで、私は一貫して北海道大学の演習林に勤務していました。北大の演習林が岩手大学と大きく違うのは、規模の問題もさることながら、いずれの地方演習林も本部のあるキャンパスから遠く離れている所ばかりということです。一番遠い所は、1000km近く離れた紀伊半島のど真ん中の山奥に位置する和歌山地方演習林です。そこは救急車が来るのにも一時間かかる所でした。日本最北の演習林である天塩地方演習林(天気の良い日に演習林の山に登ると、遠くサハリンが見える)を振り出しに、その和歌山地方演習にも通算8年と、私の20年に余る研究生活はことごとく山間僻地での生活でした。したがってキャンパスに勤務するようになったのは、実は岩大に来たのが初めてです。これまで見たこともない、あまた数の女子学生に今でも時々どぎまぎしてしまうことがあります。そんな中で、私は一貫して森林・林業と野生動物の関わり、共存のあり方について研究を行ってきました。特にヒグマをその専門として、日夜クマザサの生い茂る山中を歩き回って来ました。幸い襲われることなく、ここまでやってこれました。 こちらに来てからは、ヒグマとはひとまず縁を切り、東北の森や農村が抱える様々な野生動物との軋轢問題や、各種の動物の生態解明や保全策の検討に取り組んでおります。とりわけ近年県内各地に出没し、被害も多発しているツキノワグマに関する諸問題の解決に向けての活動は、その中心となるものです。岩手の人々と野生動物との共生をめざして、この歴史ある岩手大学で学究の徒としての余命を全うしたいと思っている今日この頃です。
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